屋外階段は基本計画概略図と大きく異なり全体を残す形 なぜ、基本計画図に描き込まなかったのか疑問

 昨夜、市のホームページを見たところ、病院に関する新しい情報が出ていた。チラシ風の体裁で、体育館病院の予算が可決されたことを知らせる内容。

 そのなかに、体育館の屋外大型階段移設の情報も入っていて、それによると、基本計画の概略図と大きく異なり、テラス全体を残す形になっている。そして、その先端から現在のものよりかなり狭い階段を南北両方に降ろす形。なぜ、基本計画の概略図にこの階段計画を描き込まなかったのか疑問。

 工事は8月頃着工で、予算額は6,284 万円。

テラスと階段が病院に突き刺さる恰好になる 鬱陶しく、景観上良くない

 テラス全体を残し、体育館本体に関わる工事をしないのであれば、工期も短くでき、安く済む。その代わりに別の問題が生じる。

 たとえば、テラスが病院に向かって大きく付き出す形になる。テラスの長さは分からないが、ある程度の長さと物量感があり、病院からすれば、せっかくの南面に不要で、鬱陶(うっとう)しい物体が存在することになる。景観上良くないし、基本計画病院図での位置関係からすると、テラスと階段が病院に突き刺さる恰好になる。

 また、階段利用者が病院を覗けることになるので、階段か病院かのどちらかに目隠し対策も必要になる。そうなると、また、景観上良くない。

 市長は最善の場所だと言い続けているが、この無理さ加減からしても、本当にそうなのか?

 

階段が極端に狭いなどで、人流が淀み、事故になる恐れ 8月からの工事期間中の体育館の利用制限は?

 階段の情報をこのように公表する限りは、警察との協議は終わっていると思われるが、気になることがまだある。

 現在の階段であれば、大会などで多くの人が利用する場合でも、体育館から出て、テラスを通って下に降りる人の流れは、テラスと階段の幅が同じであるため円滑に流れる。

 しかし、今回示されている計画では、階段が極端に狭く、また両方にあるため、立ち止まる人が出て、人流が淀む恐れがある。そうなった場合、明石花火大会歩道橋事故や昨年10月のソウル梨泰院(イテウォン)の雑踏事故と同じように、ぞくぞくと後から出てくる人に押されて事故になる恐れもある。

 観覧席(ギャラリー)が満席になる利用は稀だとしても、当然それを前提にした計画と設計が必要。

 もうひとつは、8月からの移設工事期間中、体育館の利用制限は要らないのかということ。