大型階段移設工事はいくらかかるのか? 

 今回の一連の市議会審議で明らかにならなかった重要なことのひとつは、体育館の屋外大型階段の移設。本会議を傍聴した限りでは、どの議員も質問しなかった。

 しかし、この大型階段がなくならない限り新病院は建たない。いや、それ以前に地盤や土壌調査の調査、さらにはそれらに基づく地盤・土壌改良工事にも着手できない。

 3月1日の市議会の病院特別委員会の資料では、大型階段の移設は2024(令和6)年の国スポのプレ大会までに行なうこととなっている。そして、この移設工事は委員会資料では、総額5985万円の準備工事で実施されることになっている。

 以前に階段移設の費用が6千万円という情報が流れていたが、このこの金額のことだったのか?もしそうなら、この準備工事費には汚水排水設備の移設工事費なども含まれていているので、階段移設の費は6千万円の内数となって、もっと低いことになる。

 しかし、階段移設工事のためには大型クレーンが必要であるが、地盤が軟弱であるため、そのためには地盤改良が必要であると布施政策監が答弁していた。これらの費用も含めて、6千万円の内数で納まるのか?

 いずれにしても、新階段設置と現階段の解体除去の設計が終わっていないので、階段移設工事の総額が明らかになるはずはない。いったい、いくらかかるのか?

資料では来年2月完了となっているが、体育館また休館? 本気度のなさは新病院整備にも及ぶ

 階段移設については、その費用とともに、工事時期も明らかでない。上述のとおり、委員会資料では、2024(令和6)年の国スポのプレ大会までに行なうこととなっているが、同じ委員会資料のスケジュール表では、準備工事は来年2月までとなっている。

 

 当然、国スポのプレ大会以降に会場の施設状況が大きく変わるのでは、プレ大会にならないので、それまでには階段移設を完了する必要はある。そうであるなら、来年2月までに完了と表記すればよいのに、なぜこのような曖昧な表記になっているのかも不可解。 

 階段移設の工期がどれだけ必要かは不明だが、相当の期間はかかる。その間は、少なくとも体育館全館の利用は無理。場合によっては休館も必要。

 ところで、体育館は国スポに向けての大規模改修工事で昨年3月から今年6月30日までは休館中。それ以降は、開館予定になっている。しかし、もし、階段移設工事が行なわれるのであれば、また休館か少なくとも利用制限が必要となるが、そのことにについては予告されていない。

 これでは、本当に階段移設工事を行なう気があるのか疑問。そして、この疑問は、体育館病院の整備の本気度にまで及んでくる。