議員はどうしている? 市長が市長なら議員も議員? 市長に主体性なく、腰が引けている 駅前マンション既成事実化し、投資目的の期待まで

 しばらく前から市民や市外の知人などと話していると、議員はどうしているのかということが話題になる。だれがしっかりとやっていて、頼りになるのか?聞いていると、市長が市長なら、議員も議員という呆れた思いが込められている。

 一般的に市民にすれば、議員と個人的な繋がりがないかぎりは、議員の活動状況は見えない。かろうじて本会議の様子を傍聴している場合は、そこでの議員の質問や発言で少しは分かる。しかし、ネット中継を含め傍聴している市民は限られる。また、チラシやネットのSNSによる議員からの情報発信も相変わらず低調。

 このような、表向き静かな状況のなかで、軟弱地盤や事業費などの問題を無視して、市長は「市議会ひいては市民にお認めいただいた」として体育館病院を進めようとしている。

 また、駅前のマンションも、以前紹介した「9月頃に事業者公募」という業界紙の記事で既成事実化し、投資目的で購入しようと待ち構えている人たちがいるとの話も伝わってくる。

議会と市民が進めていて、市長判断で変えられないという主体性のなさ 腰が引けている

 ところで、ここに引用した文章は、先日少し触れた医師会に対する市長の表明文書からのもの。あらためて読むと無責任な言い回し。体育館病院は、市長でなく、議会と市民が進めていて、今さら市長の判断では変えられないという言い回し。市長の主体性がなく、議会と市民を盾にして、市長の腰が引けている。あらためて全体を引用すると次のとおり。

 「本事業は、今や市議会ひいては市民にお認めいただいたもの であり、その決定を執行部が変更することは、すでにできないところです。」

 

「坑道のカナリア」を無視せず、市議会はどのような根拠で予算案の積算を検証? 頼りになる議員の活躍が期待されている

 先日出会った市民から、野洲市はぐちゃぐちゃになっている。この先どうなるのか心配だと言っている人がいるという話が出た。冷静に良く見ている人だと返すと、実は元市職員だとの答え。

 これまで何度か書いたように、今の市の進め方は法令無視どころか、社会常識も無視。病院や駅前問題に限らず、市長の独断専行を議会がチェックできていない。これの正常化には、職員の良心と使命感だけでは限界がある。議員・議会の頑張りが欠かせない。

 このような状況のなかで、病院や駅前問題を含め、今の野洲市の状態と今後のことを心底から心配している市民たちがいる。あえて言えば、市への思い、あるいは正義感から、過敏と言っていいほどに心配している。この人たちは、まさに「坑道のカナリア」。カナリアは一酸化炭素などの有毒ガスに敏感なので、炭鉱での有毒ガスの発生を先に知らせてくれる。

 この「坑道のカナリア」ともいうべき人たちを無視しては、事態は手遅れになる。

 28日から始まる市議会には、体育館病院の工事費まで含む設計施工一括発注の予算案(4年間の債務負担行為)が提案される。約100億円。しかし、工事費は実施設計を終えない限りは積算できない。ということは、とりあえずの見込み予算。市議会はどのような根拠をって、積算を検証し、審議するのか?

 市長は体育館病院は正式決定と公言し、議会もそれに追随しているようだが、まだまだそこまでの基礎は固まっていない。次の議会は大きな山場。頼りになる議員の活躍が期待されている。