臨時議会で年度末に補正予算案提出は異例 議会は頑張っている?

 先日部長会議録を見た時に、2月に臨時議会を開くとの記載があった。2月下旬には定例会があるのに、何を急ぐのかと思った。夏、秋、冬と臨時議会続き。議会は市民のために頑張って仕事をしていると評価してよいのか?

 あらためて部長会議録を見ると、年1月16日の記録に「2月1日(水)開催の令和5年第1回野洲市議会臨時会の議案に補正予算案を1件提出する。」とあった。それ以上のことは分からないが、年度末に補正予算案の提出は異例。

厳寒のなか議会は頑張っている? 議会の市民懇談会

 そこで、市議会のホームページで確認したところ、2月1日午前11時からの開催になっている。ただし、その前に目に入ったのが、「市民懇談会の開催について」の案内。2月5日と7日の2回開催になっている。確かに、厳寒のなか議会は頑張っている。

 開催案内の本文では、テーマは「文化3施設のあり方について」となっている。

 昨年夏、西村教育長が突如、野洲文化ホールの廃館と解体の方針を打ち出した。そして、昨年末の議会に条例案を提出し、可決を求めるとして、市民説明会を2回開催した。しかしその後の情報はなく、年末の市議会への条例案の提出もなかった。ここでも、例のごとく頬かむり型で、どうなったかと気になっていた。そこに、この市民懇談会。

病院と駅前問題差し置き、厳寒中市民巻き込み、急いで懇談会を開く必要あるか?

 ただ、最初この懇談会の案内を見た時に頭をよぎったのは、病院と駅前問題を差し置いて、文化施設のあり方を話題にして、この厳寒のなかで、市民を巻き込み、急いで懇談会を開く必要があるのかということ。

 2月定例会の市長提出の議案は、新年度予算案を含め実質的にすでに確定している。したがって、懇談会での市民の意見は市長議案には反映されない。ということは、議員・議会から何らかの議案を提出つもりなのか?厳寒のなか市民を巻き込んで、何を目指そうとしているのか?

 

 

2月定例会前に、病院と駅前はすでに決着済みであり、質問も審議もしないとの言い訳・目くらましイベント?

 ホームページの懇談会案内文にはチラシがPDFファイルで添付されている。それを開くと、ここに紹介するとおりのもの。

 チラシに書かれている、「まだはっきり決まっていない課題だからこそ、市民の皆さんの声を聴き」という文章を読んで、上述の病院と駅前問題を差し置いてという懸念について、やはりと納得した。

 要するに、市議会としては、病院と駅前問題は、すでに「はっきり決まっ」た「課題」と位置付けられている。これは、「もう市を二分することはないと思います。」という、昨年末の栢木市長の記者会見コメントと整合する。しかし、市民団体や医師会の思いとは、あまりにかけ離れているのではないか?

 なお、「ご意見を委員会での審議や行政への政策提案、議会の審議に活かすことができます!」と悠長な記載があり、なぜこの厳寒のなか市民を巻き込んで急いで開催するのか理解できない。この面でも市民感覚からずれている。

 あえて深読みすれば、議会としては、2月定例会を前にして、病院と駅前問題はすでに決着済みである。したがって、質問も審議もしないと、あらかじめ市民に対して言い訳をするための目くらましイベント。議会の開催意図は別にして、結果的にはそのように受取られる恐れがある。