体育館病院計画等の案が消え、計画出来たが、まだ市の計画ではなく、その半分

 今日11月28日市のホームページを見ると、体育館病院の基本計画等の案が消え、今日付けで計画が出来たという次のような記事が出ていました。

 「野洲市民病院については、総合体育館東側市有地での整備をめざし、それに係る『野洲市民病院整備 基本構想・基本計画書』を策定しました。」

 そして、そこには計画等の本文とともに、その概要版と特別委員会以降の修正内容も合わせて掲載。

 計画案について評価委員会では実質中身の議論が行なわれなかったし、特別委員会の審議は消化不良であったが、それでも策定は市長の権限であり、議会の議決は要らないので計画は出来上がったことになる。ところが、まだこの段階では、二元代表制の一方の市長が決めた計画であり市全体の計画とはなっていない。

来月22日の補正予算案可決を待って市全体の病院計画に それでも安泰ではない

 今後、この計画を基にした予算案が議決されるかどうかによって、この計画が市全体の案になるかどうかが決まる。その予算案を明日開会の市議会定例会に提出するために今日付けの計画確定となった。したがって、明日からの市議会では、二元代表制の一方の市長が決めたこの計画を議会として正当と認めらるかどうかを批判・評価する議論を通じて予算案の審議と採決が行なわれる。そして、来月22日閉会日に明日議会に提出される病院関連の補正予算案が可決されるのを待って、初めてこの計画が市全体の病院計画となる。

 これまで何度か触れたように、採決にあたっては公明党の2市議と立民の1市議は市長議案に賛成する見込みなので補正予算案が可決される見通し。そうなると計画で示されたスケージュールで計画が動き出す。とはいっても、それで安泰かといえば必ずそうではない。

設計施工一括発注は工期短縮より2年後の途中解除防止 栢木市長の2年後の市長選への実質的な立候補表明  

 今議会で予算案が可決されても計画の動きが安泰でない理由は、栢木市長が一番よく知っている。なぜなら、駅前Aブロック病院の場合はもっと進展してた。実施設計の最終段階にあったものを2年前の市長就任初登庁日に市長の独断で実質的に止めた。Aブロック病院でも基本計画に基づく、基本設計や実施設計のためのそれぞれの予算案や病院事業設置の条例案などが何度も議決されていた。

 

 

 そこで体育館病院のスケジュールを見ると、これから2年足らず後の2024年秋の市長選挙の時には実施設計の途中。そこで2年前と同じことが起こる恐れは否定できない。ただし、今回の計画ではその再来の予防策として、通常の設計と施工を分ける発注ではなく、設計施工一括発注方式の採用に拘っている。その表向きの理由として工期短縮や経費削減の利点を上げているが、それらの利点は明確ではない。むしろ、契約も複雑だし、場合によっては逆に高くなる恐れもある。それよりは、万一に備えての予防策の色合いが強い。設計なら途中解約もあるだろうが、施工すなわち工事と建築の契約解除という大それたことまではできないだろうという読み。あらかじめ錠前(ロック)をかけておくようなもの。

 いずれにしても明日提案される病院関連そしてそれに伴う駅前開発関連議案は重要。そして、それらは栢木市長と前川事業管理者にとって重いもの。当然それらを審議裁決する市議会にとっても同様であることは言うまでもない。

 そして、これら重い議案の提出は、見方を変えれば、栢木市長の2年後の市長選への実質的な立候補表明の意味を帯びている。あわせて、栢木市長は自分の将来にもロックをかけることになる。