野洲駅南口複合商業施設27年度開業 購読数多くないが、記事を見た市民は見出しだけで驚いた 性急で乱暴

 今日新聞に「複合商業施設を整備 野洲駅南口 27年度に開業方針」の記事が出ていました。市内の購読数は多くはないが、記事を見た市民は、その見出しだけでもかなり驚いたようです。(毎日新聞2022年11月23日)

 記事は昨日11月22日の市議会都市基盤整備特別委員会の概要を報じたもの。その前日21日の病院特別委員会で示された体育館病院計画案があまりにもいい加減で、実のところその実現性の目途も明らかでないのに、目に余るほど性急で乱暴。

先に結論ありきの審議会 1年前も同じ条件で1500万円の予算を可決しながら予算不執行 1900万円の予算を湯水のような金銭感覚

 記事の骨子は次のとおり。

 「市は複合商業施設を両ブロックで一体的に整備する方針を示した。大型ショッピングセンターの想定ではなく、官民で連携し、必要な機能を検討して盛り込むとした。整備に向け、学識経験者や住民代表ら最大18人で構成する委員会を設置。23年秋に事業者を公募し、25年度の着工を目指す。

 議員からは『駅前の病院整備を求める声も多い中で、性急ではないか』『市民の声を聞いて進めてほしい』などの意見が出た。市は29日開会の11月議会で、事業者選定の支援業務委託として上限1900万円の債務負担行為を計上した補正予算案を提案する。」(毎日新聞2022年11月23日)

 専門家や住民代表などで構成する委員会を設置するとしながら、官民連携方式による複合商業施設をA、B両ブロックで一体的に整備する方針を先に出してしまっている。いわゆる出来レース。

 これでは、病院と同じように先に結論ありきの形式的な傀儡検討。医大の学長や病院長などを含むあれだけの専門家による病院評価委員会でも骨抜きだったことからすると、今回も先が見えている。

 そもそもこのような先に結論ありきの審議会はその名に値しない。誰がこのような審議会の委員になるのか?そのうえ、上限1900万円の予算を使おうとしている。湯水のような金銭感覚。ちょうど1年前にも同じ条件で1500万円の予算を可決しながら、事業が進められず、予算不執行にした。 

 なお、駅前商業開発に関しては「北陸新幹線芦原温泉駅にぎわい施設、オープン4カ月前に「苦渋の決断」 あわら市、出店事業者との契約協議打ち切り」(福井新聞2022年11月21日)の見出し記事が出ている。議会と審議会は通ったとしてもそんなに甘い話ではない。

 

 

公約にはなかった 万一あったとしても公約だからといって何をしても良いわけでない 病院現地半額公約の実現が先

 ところで、市長はこのような性急で乱暴な進め方の根拠は2年前の市長選の公約にあると考えているようだが、以前も書いたように実のところそのような公約はなかった。市長の公約にある「C地区は」駅前でなく、駅から県道を守山市に向かって野洲川手前左側一帯の商業区域のこと。

 万が一、公約にあったとしても、公約だからといって何をしても良いわけでない。民主主義の法定制度に基づく手続きが必要。

 審議会の予算案を提案する前から「27年度に開業方針」の公表。これは明らかに異例で異常。これはおそらく、市民に対してだけでなく、どこかの誰かへのメッセージ。

 あらためて、万が一のことだが、ここまで強引にやるならやはり、市民懇談会での意見にもあったように病院現地半額公約の実現が先だ。