中核的医療機関計画を高齢者中心の療養型病院にするのであれば、ゼロからの議論が必要  

 昨日、11月14日の評価委員会の資料で一般病床である急性期病床がこれまでの計画からほぼ半減され50床になっていることを紹介しました。現市立野洲病院からは半分以下。全体の病床数が不明だが、いずれにしても残りの病床は高齢者等の療養中心のものになると見込まれる。

 そのことの是非は別にして、もし高齢者用の病院にするなら、昨日も書いたように、これまで市長が公言してきた方針と違う。これまで市長は駅前病院の機能を基本とする方針を示してきた。そして、今回策定された体育館病院案はBブロック病院計画の修正業務予算で策定された。そもそも、この予算手続き自体にも問題があるが、いずれにしても、この予算の目的からして、市民のための中核的な医療機関であるBブロック病院計画が基本になっていることを裏書きしている。

 それでありながら、体育館病院を高齢者等中心の療養型病院にするのであれば、ゼロからの議論が必要。

 

 

評価委員会資料は一部関係者だけものでなく、市民共有の情報

 ところで、14日の評価委員会の資料はあらかじめ委員に配布されている。その委員には医療や建築等の専門家とともに自治連合会長や関係団体の長がなっている。そして、この資料は野洲市の病院事業の責任者である前川病院事業管理者の決裁を経て、公開の会議の資料として委員に配布されている公文書。したがって、一部関係者だけが知りうるものでなく、市民共有の情報である。本来であれば、広く市民に公開しても良いはずだし、むしろそうすべき。

立体駐車場が消えた! 通院前提にしない高齢者等中心の療養型病院? 市民の期待に応えられる?

 市民共有の情報であるという前提で、もうひとつ伝わってきた情報を紹介します。もちろん資料自体を見ていないので伝聞情報という前提で。

 それは、夏の市民懇談会で駐車場対策として力を入れて説明した、体育館の大駐車場での立体駐車場整備が消えているとのこと。もしこの情報が事実であれば、通院を基本として、そのなかで診察、手術治療、入院というサイクルを前提とする市民のための中核病院病院を整備するという意図が消えてしまっていることを裏付けることになる。すなわち、上で指摘したように高齢者等中心の療養型病院。

 そして、その場合には、開業医との連携による在宅医療支援機能が弱まり、他の急性期病院や高齢者福祉施設との繋がりが強まるという逆の位置づけの病院になる。市民も病院職員も本当にこのような病院を期待しているのか?もちろん、そうではないはず。これでは、新病院を期待している市民の心が割れる。