市立野洲病院の男性医師が飲酒運転で懲戒処分

 市立野洲病院の男性医師が飲酒運転で懲戒処分された記事が今日10月29日の新聞に出ていると知人から電話がありました。自宅の新聞には載っていなかったので、他の新聞やネットを探ると市の発表記事として出ていた。いずれも短い内容。引用すると次のとおり。

 「滋賀県野洲市は28日、飲酒運転をしたとして市立野洲病院の会計年度任用職員の男性医師(55)を停職5カ月の懲戒処分にしたと発表した。

 市によると、医師は6月11日、自宅で飲酒後に車で市内のコンビニエンスストアまで走行し、店駐車場で物損事故を起こし、酒気帯び運転が判明。8月に大津簡裁から罰金50万円の略式命令を受けたという。」(京都新聞2022年1028WEB

多くの心配と疑問が湧く 士気の低下か? 医師の質は大丈夫か?

 以上のとおり、記事は、多分市の発表をそのまま報じた情報量の少ないもの。しかし、これを読んだ市民はこのことをどう受け取るか?

 病院のことを心配している市民であれば、多くの心配と疑問が次々と湧いてくる。

 ひとつは、そもそも常勤医師が少ないなかでこのような医師がいるとすれば、市立病院の医師の質は大丈夫か?それとも、今回の件は、新病院の展望がなく、医師はじめ職員の士気が低下していることの表れか?

 なお、会計年度任用職員は非正規ではあるが、非常勤ではなく常勤医である。ちなみに、9月に病院事業管理者に就任した前川氏も今年4から8月までは会計年度任用職員であった。

市長のパワハラ第三者委の調査中を避けた 5カ月後の復職を避けた 4カ月余り不都合な事実を隠していた

 市の発表情報が少なく、そのため報道が短いため、逆に、憶測まで含めて疑問が多くなる。

 それらについては、後で一括してまとめるとして、最大の疑問は、6月に飲酒運転で物損事故を起こしたのに、なぜ今になっての処分かということ。処分に当たっては、8月の略式命令を待つ必要なはなかった。万一待ったとしても、事業管理者を置く前に、市長が病院事業の責任者であったもっと早い時期に処分して公表できたはず。少なくとも、結果的に見て、4カ月余り不都合な事実を隠していたことになる。

 そこには、おそらくいくつかの配慮なり、操作が働いている。主なものとしては2つ。

6月のこの時期は、市長のパワハラ認定の第三者委員会の調査中。そのような時期に、病院事業責任者である市長の責任にかかわる、職員の飲酒事故の情報を公表することは、不都合。

②処分後の職員の復職を避けるため。会計年度任用職員の採用期間は1年。制度上は再任用はあるが、懲戒処分を受けた職員の再任用はない。もし、処分を早くにしたら、この職員は5カ月に職場に戻り勤務することになる。そこで、おそらく残任期間が5カ月になるのを待って処分した。ここにも配慮なり、操作が働いていて恣意的な処分。

 その結果、飲酒運転事故を起こした医師が、5カ月間弱、通常に勤務し、医療行為を行っていたことになる。

 

飲酒・酒気帯び状態での医療行為はなかったか? 前川事業管理者の認識と責任感が問われる

 以上のほか、市の公表情報が少ないために起こる疑問をまとめます。ことは市民の命を預かる市立病院の医師が起こした飲酒運転事故である。そのため、もっと詳しい情報開示をしないと市民の心配を煽るとともに、病院の信頼性を落とす。さらに言えば、前川事業管理者の認識と責任感が問われる。

①飲酒運転事故はいつ起こったのか?夜間なのか昼間なのか?勤務中ではなかったのか?この医師は、この日どこで飲酒したのか?

②この医師はこれまで飲酒運転をしたことがなかったのか?もし、過去にも事故に至らなかったとしても飲酒運転をしていたとしたなら、時によっては飲酒・酒気帯び状態で勤務し、医療行為を行なっていたことはなかったのか?

③この医師はアルコール依存症ではないのか?