今日、本を借りに図書館に行って、帰りに、いつものようにギャラリーに立ち寄りました。

 展示されている作品に近づくまでは、遠目には、時々展覧されている押し花作品に見えました。

 ところが作品の前に立つと、花の油絵作品。それも精彩で写真のようにリアル。

 ギャラリーは、天井は吹き抜けで細長く、幅は狭い空間だが、40点ほどの作品が展示されていました。

 時間はお昼前で、ガラス張りの屋根から秋の輝く光が差し込んでいて、色鮮やかでリアルな花々の絵とコンクリート打ち放しの壁面が調和して、素晴らしい空間が現出していました。

 展覧会は「谷元茂夫油彩画展」。残念ながら明日20日までですが、作家の了解を得たので、スマホでのスナップですがいくつか紹介します。

 描かれている植物は、どちらかというと華やかで魅惑的な花々。正面にカトレアの大作が迎えてくれて、両側の壁には、ユリや紫陽花などの中・小品がかけられている。

 描き方は、一見、油絵の静物画というより植物図鑑の絵(イラスト)風。聞いてみると、植物図鑑用の水彩画を油絵で描こうとしたとのこと。

 また、谷元さんは、元々人物画を描いていたが、ある時期からこのような植物・花を題材にするようになったとのこと。

 このことを聞いて、先に絵が写真のようにリアルと書きましたが、絵をみながら写真以上にリアルであると心の底で思っていた謎が解けた。

 谷元さんは、花々を人物画のように書いているのだと思いました。だから、花を描いた静物画というより、それぞれの花の個性、そして情念までが描かれているのではないかと思えてきました。まさに、魅惑的な花々の魅惑的な絵です。