「市長与党会派」「創政会」の体育館病院の論拠は1自治連合会からの要望書

 昨日紹介した「市長与党会派」とされる「創政会」のチラシ。栢木市長の後ろ盾であるとともに、その政策決定にも大きな影響力を持っている会派の「メッセージ」と謳ったチラシだったので期待をもって読みかけたが、結果は昨日紹介したとおりでした。なお、チラシの名称は「メッセージ from 創政会」。

 要するに、「創政会」があげる体育館病院の論拠は、市内にある7つの自治連合会の内の1つから出された要望書だけ。それ以外には、体育館病院の利点が具体的に上げられていない。

 チラシの「メッセージ」は、次のとおり。「祇王学区自治連合会から要望書が出されている通り、温水プール跡地 での確実な整備に向け準備を進め、一日 も早く整備してほしいという市民の方々 の声に応えていきたいと考えています。」

 このように体育館病院に対して、1自治連合会からしか要望書が出なかったという事実は、体育館病院に対して否定的な民意と受け取るべきではないのか?

 

 

「創政会」チラシ 前川管理者の所信と顔写真を入れた紙面構成では、管理者の経歴詐称が疑われる

 チラシの「メッセージ」でもうひとつ気になったことは、病院事業管理者の紹介。それは次のような内容。

 「新病院を整備していくために重要な地域医療計画や自治体病院経営について、新たに経験と知見が豊富な病院経営トップの病院事業管理者とアドバイスを頂く顧問も設置し、将来を見据え た病院整備を推し進めることになりました。」

 そして、チラシにはこの「メッセージ」に続いて、「前川管理者:前 滋賀医科大学糖尿病内分泌・腎臓内科教授」の顔写真付きの所信が載せられている。この所信と顔写真は「創政会」のこのチラシのために特別に寄せられたものなのか?いずれにしても、その要点は次のとおり。

 「さらに良質で安全な医療の提供と経営面を強化するため、病院事業管理者として病院長をはじめ病院スタッフと連携を図りながら、持続可能な病院経営に全力で取り組んでまいります。」

 そこで問題は、前川病院事業管理者の「経験と知見」。市が公表した前川管理者の経歴にはどこにも「地域医療計画や自治体病院経営について経験と知見が豊富」である情報は記載されていない。前川氏は自らの医療の専門分野では優れた研究者であり教育者であった。しかし、知る限りでは、「地域医療計画や自治体病院経営について経験と知見が豊富」であるとは思われない。

 「創政会」のチラシそのものは、発行者がシェア(無断転載)を禁じているため、)紹介できないが、所信と顔写真を入れたこの紙面構成(レイアウト)では、前川氏がこの紙面を了解していることになり、残念なことに、前川氏の経歴詐称が疑われる。