工事費1/10以下の事業で躓いていて、新病院令和8年度末開院確か? 

 10月11日の部長会議録で気になる協議がありました。項目は、「野洲市発達支援センター条例の一部を改正する条例について」

 このなかで、当初2023(令和5)年4月開所予定の新しい発達支援センターの工事が遅れていている。報告では詳しいことは分からないが、「当初は令和5年4月1日を想定していたが、入札の延期や資材価格高騰の影響で遅れる見込みである」となっている。

 この工事費は、今年度の予算では7億3590万円。なぜ入札が延期されたのか?資材価格高騰の影響の実態はどのようなものなのか?

 この報告が気になった理由は、体育館病院の開院時期に関して。市長は、現在も体育館病院の開院は2026(令和8)年度末と明言しているが、工事費が新病院の10分の1以下の事業でこの状態。たちまち足元で躓いているのに、どこに強気の発言ができる根拠があるのか?

 

 

問題は専門職員の充実 市民の誤解ではない センターは病院同様耐震強度不足と老朽化

 この会議録でもうひとつ気になったことは、「野洲市ふれあい教育相談センター条例の一部を改正する条例について」。

 報告内容は、「ことばの教室事業を発達支援センターに移管することについて、当該条例の一部を改正する。」だが、出席者が「ことばの教室事業の移管について、移管先の発達支援センターの条例は改正しないのか。」と質問。これに対して担当者が、「現在の発達支援センター業務の中に、ことばの教室事業も包含されているので条例改正はしない。」と回答。

 確かに条例の規定上はそれで良いが、問題は専門職員の配置。先の教員によるいじめ事件で、教育や子育て部門でマンパワーが削減されている実態が明らかになった。

 発達支援センターの新築移転は市立野洲病院と同様に、耐震強度が不足し老朽化した建物の更新。それに加えて、専門職員等の充実も目的にしていた。したがって、条例上で発達支援センター業務の中にことばの教室事業が含まれているからといって本来目的が達成されるものではない。

 この協議記録には落ちが付いている。「ことばの教室が無くなる、と誤解されている市民がいるため、正しい情報発信を願う。」と最後に市長が発言。ここで述べられている市民は誤解しているのではなく、ここ2年の後退状況から今後を確かに見通しているのだと思えてくる。情報発信が問題なのではない。