私が湖岸開発(株)の社長職に執着し、続投意向であったという予断に基づく質問 市の答弁も一部それに同調

 今日9月8日の市議会本会議での稲垣議員の湖岸開発(株)に関する質問。最初、通告の頭だけ見た時は、今議会で報告された、過去最高の業績を上げ、その前期の2倍の配当を出した会社の業績を話題にするのかと思った。

 ところが、議員が市民からの行政相談がきっかけの質問であると切り出し、その後のやり取りが始まると、初めのうちは質問の意図を諮りかねた。

 しかし、終わってから、やり取りの筋を辿ると、要するに一昨年秋、私が市長退任後も代表取締役社長を務めていたことを問題視する内容。具体的には、私が社長職にしがみついていた、そして、任期満了後も就任意向であったという予断に基づいた質問。これに対する、市長等の答弁も一部その予断に同調して、曖昧だった。結果的に、稲垣議員の印象操作に協力した。

 稲垣議員は、市民からの相談がきっかけと言ったが、その執拗さからは、請託質問の性格がうかがわれた。

 

社長職にしがみついた事実は一切ない 私が今年4月に留任の意向を示した事実はない しがみつく理由がない

 先に結論から言うと私が社長職にしがみついていた事実は一切ない。稲垣議員は、私が社長留任中に市職員が何度も私の自宅を訪問し社長辞任を求めたと発言したが、そのような事実は全くない。

 ましてや、今日、赤坂政策部長が、今年4月に会社から代表取締役留任の意向を聞き及んだと答弁したが、私がそのような意向を示した事実はない。

 市長現職の時と同様、まったくの無給で、一般取締役が会議の際に受け取っている手当も受取ってない。会社で社会保険に入っているわけでもない。逆に、会議や協議、決裁のための時たまの出勤もすべて手弁当。そのような職に未練がましくしがみつく理由はない。

 しかし、今日の市長等の答弁では、私が社員としての利益を享受していたと一般には受け取られる。

前期での留任理由は、過去に反社勢力と接点があった栢木市長の有力支援者が会社へ関与することへの強い懸念

 確かに、一昨年秋以降、残任期間中の約1年9か月間社長にとどまったことは確かである。しかし、それは私の意思ではなかった。

 その理由は会社の専務以下の幹部職員と一部の取締役から強い意向が示され、それに全取締役が同意し、その要請を受けたから。その要請の原因は2つあった。

 ひとつは、その時点では先が見通せなかったコロナ対策。そして、肝心なもうひとつの理由は、栢木市長の有力支援者で今も栢木市長に大きな影響力を持つと思われている人物が、再び会社の経営に間接的であっても関与することへの懸念。

 なお、この人物は、過去にこの会社に関係していた時に反社会的勢力と接点があるなど種々問題があった。このことは、伝聞情報ではない。

 私が社長に就任して間もなくの頃、その人物が、その人物と接触のあった反社会的人物を伴って突然市役所を訪問し、面談を強要した。突然のことであり、仕方なく当時の市の担当課長同席のうえ面談した。

 その場で、その反社会的人物は、旧中主町幹部と本人との強い繋がりから説き起こし、それを理由にして、会社に対して不当要求を突きつけた。もちろん、拒絶した。

 その後、この事実を警察に報告したところ、立場上出会わなかった方が良かったと注意を受けた。したがって、この反社との繋がりについては、私と当時の担当課長が確認している。

 要するに、私個人にとってはメリットがない社長職にとどまった理由は、過去に反社会的人物と接点があった栢木市長の有力支援者に対する職員及び取締役の強い懸念に基づく要請。

 なお、議会でこのようなやり取りがなされたので、あえて付け加えると、昨年秋の市議選時、期間中か前かまでは聞かなかったが、公明党の津村議員がこの人物に付き添われて市内回りをしていたことが目撃されている。このことも伝聞ではなく、目撃者から直接聞いた。

市長はなぜ、副市長を取締役に推薦したか? これこそイレギュラー 市と私の間に訴訟はなく、赤坂部長の嘘

 先述のとおり、今年4月に会社から市に対して代表取締役留任の意向を示した事実については私は関知しない。実際、今年6月22日の取締役会では、正式に退任の意向を表明し、新取締役には市からあらかじめの指示があった佐野副市長を入れる総会の人事案の了承を得た。ということは、それ以前に市には私の退任の意向は正式に伝わっているはず。

 そもそも、なぜ、市長は市長本人でなく副市長を取締役として推薦したのか?

 稲垣議員が言うように、市長のパワハラが会社の経営上、大きな負の影響がないのであれば、市長が社長に就任すべき。これこそイレギュラー。

 なお、副市長の取締役就任にあたって市は顧問弁護士である益川弁護士に最初相談したが、市と私の間に訴訟があることを理由に詳細な相談を断られた旨、赤坂部長は答弁。市と私の間に訴訟はない。この部長は、どこまで嘘をつき続けるのか?

栢木市長の身から出た錆。キーワードは、反社会的勢力とパワハラ

 ところで、万一、誰かが4月段階で私の留任意向を市に対して示したとしたら、会社の専務しかありえない。ただ、専務とは私が社長を退任した6月29日の株主総会以降一切接触がないので確認できていない。

 そこで思い当たることは、今年5月頃の専務等との協議で、専務を初めとして幹部職員がパワハラ疑惑を抱えた栢木市長が社長に就任することへの強い危機感を持っていたこと。一部の取締役も懸念を持っていたという。

 5月中だったか6月に入ってからだったか記憶があいまいだが、

専務から至急協議したいと突然電話連絡があって専務と幹部職員が私の自宅に来た。その時、なぜか、市役所の小池次長も同席した。そこでの専務等からの相談内容は、パワハラ疑惑の渦中にある栢木市長が社長に就任することへの強い危機感。職員にとってもたちまち恐怖だし、観光・サービス業である会社にとっても致命的なイメージダウン。

 私もその危機感は共有したが、専務等からの留任要請は断り、最終的に小池次長に専務等の危機感に配慮した対応を依頼した。この場で私が留任の意向を示したと小池次長が証言したと稲垣議員が発言したが、その事実はない。

 このように、この場でも私に留任意向がないことを小池次長に示したのに、なぜ、直属上司である赤坂部長があのような答弁をしたのか?

 今日の議会でのやり取りは、最後は栢木市長が意味不明なメッセージを異例にも読み上げ、皆いい子になって終わった。

 確かに、私の留任は稲垣議員が指摘し、赤坂部長が賛同したようにイレギュラーなこと。しかし、もとをただせば、いわゆる栢木市長の身から出た錆。キーワードは、反社会的勢力とパワハラ。稲垣議員の質問で栢木市政の闇の一端が見えた?

 また、今回の質問とそれに呼応した市長等の曖昧な答弁は、湖岸開発(株)の企業イメージと企業価値を大きく傷つける結果になった。そして、会社及び市役所の人間関係における信頼を大きく損なう結果ともなった。

2012(平成24)年3月の議会議事録

 最後に、2011(平成23)年12月議会と翌2012(平成24)年3月議会で鈴木議員が湖岸開発(株)について詳細な質問をしている。

市長に影響力があると思われる上記の人物が経営にかかわっていた時の事案。なお、答弁者は現在、秘書支援員(会計年度任用職員)として栢木市長に最も近いところにいる、当時の担当部長。

 参考に、2012(平成24)年3月の議会議事録からごく一部を紹介します。興味があれば、市のホームページから検索して閲覧できます。

 

○17番(鈴木市朗君) これは、市の職員さんに通告なしで、その2階のオフィスの写真を撮りに行ってもらいました。このときの写真がこれでございます。(中略)

これが通告なしのオフィスの状況です。(中略)このようなオフィス環境のもとで、本来の仕事が適切に行われるんでしょうかね。これは私物化されていると言うても過言じゃないですね。

 

○政策調整部長(東郷達雄君) 資料を鈴木議員のほうに事前提供すると同時に、その内容をお聞きしておりましたところ、9月ぐらいから10月までの間ぐらいで、かなり使用量がふえておるというようなことを聞いております。その原因といいますか、原因に直接なるかどうかわかりませんけども、政治活動団体の使用があったようで、そちらのほうから、これは平成21年10月30日に、その使用料としまして1万8,000円が納付をされております。

○議長(田中良隆君) 鈴木議員。

○17番(鈴木市朗君) 第三セクターの備品を政治活動団体に使用していいものか、その辺の見解はどうなんですか。

○議長(田中良隆君) 政策調整部長。

○政策調整部長(東郷達雄君) 金額的には、一応その使った枚数を若干超える納付がございましたので、それは良しとしましても、いわゆる私用の部分で会社のコピー機を使われることにつきましては余り好ましい方法とは言えないと思っております。

○議長(田中良隆君) 鈴木議員。

○17番(鈴木市朗君) そういう部分については、今後において注意されたんですか。どうなんですか。

○議長(田中良隆君) 政策調整部長。

○政策調整部長(東郷達雄君) 平成21年度のことでございますので、それ以降のそういった使用はないようでございます。

(中略)

○議長(田中良隆君) 鈴木議員。

○17番(鈴木市朗君) 申し上げたいことは、湖岸開発に関してはいろいろとございます。第三セクターですので、もう少し透明性を持って運営していただきたいと思います。