何のための事業管理者? 新病院整備部新病院整備課の実態はない?

 9月に入ったので、市の病院整備事業に管理者が置かれたことを確認しようと、今日3日、ホームページを開くと、前川事業管理者の挨拶が出ていた。

 ところが、議会全員協議会で報告され、報道でも「市立病院内に新病院整備部新病院整備課を新設する」(中日新聞2022年8月24日)と伝えられた、新病院整備部新病院整備課の新設情報は見た限りではない。

 

 

 そこで、市の組織情報をみると、市役所内に地域医療政策課がそのまま残っていて、駒井次長が課長を兼務している。

 

 これでは、事業管理者がぽつんと一人置かれただけ。以前、「野洲市病院何のための事業管理者? 学長推薦で仕方なく? 利権は手放さない?」と題して懸念を書いたとおりになった。何も変わっていない。

管理者に本気さとプライドがあればペーパーカンパニーを受け入れない! 違法に近いし、病院整備事業が建設的に進まない

 この状況を公開されている状況から見れば、医大の上本学長から前川名誉教授を事業管理者として推薦されたから、仕方なく2500万円使って雇い入れたと受け取られても仕方ない。前川管理者に本気で仕事をする気とプライド(誇り)があるのであれば、この体制は受け入れないはず。新病院整備事業の契約は自分の名前で行うことになり大きな責任を伴う。しかし、情報収集や政策検討は、これまでどおり栢木市長が地域医療政策課の職員を使って行う。さらに、これに柏木厚典顧問の指示が加わる。

 以前にも書いたとおり、公営企業法に基づく事業管理者は、市の子会社の社長と同じ立場。ところが、この体制では、事業管理者は子会社の社長として包括的な権限を振るえない。病院本体の包括的な権限は病院長にあり、まさに中二階的な立場。いうなれば、ペーパーカンパニーの社長のような立場。

 このようなやり方は違法に近いし、そもそも病院整備事業が透明性を保って、建設的に進まない。

 

 

なぜ、顧問の柏木氏には滋賀医科大名誉教授としての紹介がないのか?

 ところで、滋賀医科大学のホームページは十分管理されていないのか、古い情報が最新のものであるかのようにぞくぞく出てくる。記録としては重要だが、一般には誤解が生じる。前川氏の教授挨拶もそのまま残っている。

 また、以前から何度か柏木氏と前川氏は上司と部下の関係であったと紹介したが、柏木氏が教授で前川氏がその下の講師であった資料も残っている。

 今回、前川氏の管理者就任に当たっては、前川氏が滋賀医科大名誉教授であることが、次のとおり各紙で大きく報道された。

 「病院事業管理者に滋賀医科大名誉教授の前川聡(ひろし)さん(65)を任命すると発表した。」(中日新聞2022年8月24日)

 「病院経営トップの病院事業管理者に同病院副院長で滋賀医科大名誉教授の前川聡(ひろし)氏(65)を任命すると正式に発表した。」(毎日新聞2022年8月24日)

 ところで、ここまで書いてきて出た疑問。それは、病院事業顧問の柏木氏は、前川氏より以前に長年の間、医大の教授であったし、医大の病院長と副学長でもあった。それなのになぜ、柏木氏には前川氏のように滋賀医科大名誉教授としての紹介がないのか?