前回反対した稲垣議員の大功績 遅らせて良かった!田中議員が4議案に賛成し賛成10、反対7

 今日8月12日、市議会の臨時会が開かれ、先に6月定例会で否決された病院関連議案がもう一度提案されました。採決の結果全議案が可決された。

 市長が再提出した議案の内容は実質的に6月議会と同じ。しかし、なぜか、病院事業の設置等に関する条例を病院の場所の変更と事業管理者の設置の2つの分けたので、議案の数が1件増え、5件の議案。

 2分割した理由は、選択肢を増やすことで、賛成議員を増やすねらいかと思っていたら、やはりそうだった、田中議員が補正予算案2件に賛成、それと連動して、条例案2件にも賛成した。

 これは、前回反対に回った稲垣議員の大きな功績。前回、もし、稲垣議員が賛成に回ったとしても、賛成9、反対8にしかならなかった。ところが、今日の採決結果は、病院の場所の変更を行う条例案を除き、賛成10、反対7。栢木市長にとっては、有利な採決結果がもたらされた。

今日本会議は午前9時からはじまったが、最終的に午前中は休憩

 議案の内容を改めて紹介するまでもないので、ご議案の内容を簡単にまとめておきます。

 補正予算案が2件。病院事業と一般会計補正予算案。病院事業の補正予算案が主で、ここに体育館病院の基本計画等修正費400万円と例の病院事業管理者の2500万円の給与等が計上されている。他方、一般会計補正予算案は病院事業への400万円の繰り出しと病院事業顧問の人件費。

 また、条例案は、先に述べた、病院の場所の変更と事業管理者の設置で、病院事業の設置等に関する条例の改正案が2件。そして、この2件に加えて、病院事業管理者の給与等を定める条例案で、計3件。

 これらの議案に対して、田中議員、益川議員、小菅議員、稲垣議員が質問。また、田中議員、益川議員、橋議員、東郷議員、山﨑有子、稲垣議員が討論。

 取り立てて新しい情報があったわけでないのとネット中継を完全には傍聴できなかったので紹介を省略します。

 ネット中継を完全には傍聴できなかった理由のひとつは、今日午前9時から本会議がはじまって、まず市長の短い議案提案説明。続いて、議案質疑に移ったが、そこで画面が止まって、1時間休憩の表示が出た。最終的には、午前中は休憩のまま。

 結局質疑が始まったのは、午後から。ということで、すべてをフォローできなかった。

 

 

田中議員の議案賛成 中身に賛成できないものを動かしてはダメだったのではないか?

 質疑と討論の紹介を省略するといっても、田中議員の議案賛成の討論の概要だけは触れておかなければならない。

 田中議員が、400万円の補正予算に賛成する理由としてあげたことは、私が理解した限りでは次のようなこと。

 いつまでも反対していては事態が動かない。ただし、体育館病院の中身に賛成しているわけではない。

 また、病院の場所の変更を行う病院事業の設置等に関する条例の改正案に反対する理由は、体育館病院の見通しが明らかでない状態では賛成できないという趣旨だったと思う。

 田中議員なりの論理があるのだと思うが、「いつまでも反対していては事態が動かない」は、いわゆる大人の論理。しかし、考えてみれば、田中議員が反対したとしても、稲垣議員は今日は賛成する意向だったから、事態は動いたはず。また、中身に賛成できないものを動かしてはダメだったのではないか?

 

 

大きな一歩が、「終わり」の始まりでないことを! 体育館病院が転がり出す?

 そのほか、稲垣議員が病院事業管理者の予定者と親しく話す機会を持ったのかと思えるほどの情報をもって、事業管理者の設置に賛成する討論を熱心に行ったことが印象的だった。

 閉会に当たっての挨拶で栢木市長は、病院関連議案すべてが可決されたことに謝意を示し、大きな一歩だと言った。少なくとも、大きな区切りであることは確か。

 ただし、大きな一歩が、「終わり」の始まりでないことを願う。議案に賛成した田中議員までもが、中身には納得できないので賛成できない旨を表明した体育館病院が転がり出すことになるから。

 最後に、採決写真を見る参考に、今日の5議案の正式名を紹介しておきます。 

議第64号 令和4年度野洲市一般会計補正予算(第8号)

議第65号 令和4年度野洲市病院事業会計補正予算(第2号)

議第66号 野洲市病院事業の設置等に関する条例の一部を改正する条例

議第67号 野洲市病院事業の設置等に関する条例の一部を改正する条例

議第68号 野洲市病院事業管理者の給与等に関する条例