昨日の特別委員会 ことごとくが気分落とさせた 「ウィークエンドサンシャイン」で気分盛り返し

 今朝目覚めても、昨日7月29日の市議会特別委員会の傍聴の疲れが残っている感じでした。今朝の空模様もそれを増長。

 土曜日の朝NHK-FMでいつも聞いている、ピーター・バラカン氏の「ウィークエンドサンシャイン」でシャカ・カーンが歌う「サマー・タイム」が流れてきて、少し気分が盛り返したが、徒労感は消えない。ところで、バラカン氏とは趣味は違うが、10代初めにビートルズに熱狂した同世代なので、空気感が合う。

 頑張った議員たちには申し訳ないが、発言と時間に制約を設けなかったため、事務局の不誠実で冗長な説明を含め、結果的にダラダラと長時間にわたる不毛の議論。おまけに、最後は、荒川議長が場外から割り込み、本題と関係ない病院長の発言に対する答弁修正を要求。後味の悪さでは済まない、委員会運営の汚点。

 ところが、荒川議長の要求に応じ、病院長に答弁を求めた公明党の津村委員長は、自分の委員会運営の責任の重さを痛感していない様子。おそらく、司会者のつもりでいる。これらことごとくが、気分を落とさせる原因。

枚数多いが確かな情報ない 「市長与党会派」と公明・立民9議員が頭から賛成なので、説明の正確さはどうでもよい?

 ところで、なぜこのようなことになったのか?委員会の運びだけが原因ではない。重大な原因は審議の基礎となるものがないこと。体育館病院については、5月18日の特別委員会資料、これは市民説明会資料と同じものと、説明会のべた書き記録、そして昨日用の61ページ資料。枚数だけは多いが確かな情報はない。

 昨日の資料などは、事務局としては会心のできのつもりだろうが、昨日例えたように堤防にできたモグラ穴を個々に塞いだようなもの。堤防全体の形や強度がどうなったかはまったくわからない。

 また、資料と説明が合っていない。一例をあげると、土地代のこと。体育館敷地が既存市有地であっても無料ではない。病院事業で市から買収するか、市からの出資で取得しなければならない。昨日の資料では、ようやく市から病院事業に出資することを認めた。それなら、出資額を算定し、Bブロック病院との比較表を修正しないといけない。ところが、駒井次長は昨日も相変わらず、土地代は無料だと主張していた。

 臨時議会を開けば、「市長与党会派」と公明、立憲民主の9議員が頭から賛成することが分かっているので、説明の正確さはどうでもよいと思っているのか?

分断の根っこは買う決心するまで商品を見せない栢木商法  市長は市の二分解消どころか、逆に自ら二分の原因をつくり出している

 以上のように、審議の基礎情報が存在しないため、5月18日の特別委員会以降、議会での質問に対しては、今後検討とか調査、そして調整するという、詰めのない返答の繰り返しになる。そして、市長は、補正予算案を可決してもらわなければ、その検討調査と調整ができないからとして、予算案の可決を迫る。

 しかし、これはまったく理不尽な要求で、踏み絵を迫ることになる。

 本来は、体育館病院の結論を出す前に、調査検討の予算を確保して、その成果をもとに評価委員会や議会審議を経て、結論を出すもの。このやり方は、公共だけでなく市長得意の民間でも同じ。

 しかし、栢木市長やそれに盲従している佐野副市長以下の職員は、市長が熟考して出した結論を前提に予算要求をしようとしている。

 このやり方では、予算案に賛成することは、自動的に、確かな中身も分からない体育館病院案に無責任にも賛成したことになってしまう。したがって、駅前病院賛成かということは別にして、良心的で常識のある議員は、予算案に賛成できない。

 市長や副市長はこの論理を理解しているのか?理解したうえで、無理を迫っているのか?

 このやり方は、例えれば、客がある商品を買うと決めるまではその商品を客に見せないという商法と同じ。商品の確かな情報なしに商品の購入を決めるまともな客はいない。万一、いるとしたら、「市長与党会派」と公明・立民9議員。

 昨日稲垣議員が、病院の駅前と体育館は水と油。10年経っても解決しないと言っていたが、分断の根っこは、実はこの栢木商法にある。

 市長は、市の二分を解消すると公約しながら、逆に自ら二分の原因をつくり出している。悪質。

管理者人事を医大学長人事を理由に賛成を迫る駒井次長の狐の脅し 服部、奥山議員と荒川議長が悪乗り

 昨日のやりとりでもうひとつ大事なこと。滋賀医大との関係。

 昨日も触れたように、今年4月、市立野洲病院に非正規の副院長として採用された滋賀医大名誉教授を事業管理者とする人事は、医大の上本学長によるもの。その人事に反対し、まだその是非を議論することに危機感を持っていると、駒井次長が議員を脅迫した。虎の威を借る狐ならぬ、医大学長に威を借りた狐。医大学長には迷惑な話だが、事前に了解を取っていたのか?

 おそらく、この発言に意を強くしたのか、服部、奥山議員が福山病院長糾弾発言を繰り返した。奥山議員は、実質的に病院長にやめろとまで迫り、市長に対しては病院長の任命責任を問うとまで発言。この流れに悪乗りをしたのが、荒川議長。

 事業管理者人事は医大の上本学長によるものだから議員は賛成しろという駒井次長の脅し。この脅しにはまったく賛成しないが、仮にこの論理を借りるなら、福山病院長人事も医大の上本学長によるものだった。

 

医大と野洲市との関係 駒井次長の嘘をもとに判断することは危険!

 昨日のやりとりで、東郷議員だったかが医大と野洲市の関係の経緯を質問した。これに対して、駒井次長の答えは概ね次のとおりだった。

 市が民間野洲病院を市民病院化する方向が固まった段階で、民間野洲病院の院長に医大名誉教授を迎えた頃から関係が強まった。また、医大からの医師派遣はこの院長が退職してから減り出した。

 しかし、この説明は事実と大きく異なる。すでに紹介したように、2011年のあり方検討検討委員会の委員長に当時の医大学長に就任してもらった段階から強化されている。その後、医大学長は民間野洲病院の理事にも就任、次の学長にも引き継がれた。

 次に医大からの医師派遣の減少。これは医大名誉教授であった前のO病院長在任中に起こった。なかでも優秀な医師から去っていった。

 そのなかの代表的な例は、当時、いわゆる医局人事で来てくれていた外科のN副院長が2019年3月に他の病院へ転任し、後任がなくなることになったこと。

 当時のO病院長からは経緯の説明はなし。仕方がないので、本人了解を得て、当のN副院長と私は市長室で面談した。もちろん情報交換なので、詳しい事情は聴かなかったが、N副院長本人が転任の意思を示したわけでないことは確認できた。

 当時市長が医師確保のために積極的に医大を訪れ出したのはこの事件がきっかけ。

現福山病院長就任も実質的には医大の上本学長人事

 ところが、その間にO病院長が退職した。そこで、病院長人事に関してはもともと学長に依頼して実現したものであったので、当時のS学長に相談し依頼。S学長は真摯に相談に乗ってくれ、いろいろ当たってくれ、具体的にある名誉教授の人選にまで行きかけたが、最終的に実現しなかった。

 その間に、N副院長の後任に外科のT副院長の派遣が実現。片方で、引き続き病院長の人選にあってもらっていたが、2019年度末でS学長が退任し、今の上本学長が就任することになっていたので、S学長と相談し、その了解の上、当面T副院長を病院長代行として、病院長の人選を次期学長に引き継いでもらうことにした。なお、T副院長にしてみれば、市立野洲病院への急な異動と病院長代行という大役で大変だったが、よく頑張ってもらった。

 2019年4月以降、上本学長に病院長の人選依頼を続けたが、大きな進展がなかった。しかし、いつまでも病院長の不在を続けるわけにいかないので、評価委員会の委員であり方検討の段階から委員だった、当時京大医学部名誉教授であった現福山病院長等にも相談をかけた。

 そして、最終的に福山名誉教授本人に病院長就任を依頼。もちろん即断ではなかったが、福山名誉教授の知人の医療関係者等の説得も功を奏し、本人の内々諾が得られた。

 その段階で、医大の上本学長を訪問し、状況を説明するとともに、医大の名誉教授ではないが、今回は医大の上本学長了解のもとに、京大医学部名誉教授を病院長に就任してもらう提案を行った。上本学長の返事は、その時点では医大として人選できていないので了解するとのことであった。このように学長の了解を得てから、福山病院長就任の正式手続きを始めた。このことも、複数の現職の市職員が知っている。

 したがって、医大の上本学長の意向を無視して、現福山病院長が就任したわけではない。実質的には、医大の上本学長の人事。

 その福山病院長に対して、昨日奥山議員は議場において不当にも退任を迫ったことになる。そして、医大との関係を笠に着る市長と駒井次長はその奥山議員の要求に抗議しなかった。人権や道義はもとより、ものごとの筋道が見えていないのではないか?