体育館病院予定地隣接の中ノ池川の増水

 今日7月19日は、天気予報どおり、局地的に発達した雨雲が西から移動してきて、お昼前から豪雨となりました。ただし、雨雲の移動が思っていたより速かったので、身近なところでは、大きな浸水までは至らなかった。

 しかし、隣の近江八幡市付近では、レーダーの解析では、今日の正午までの1時間に約90ミリの猛烈な雨が降ったとみられ、「記録的短時間大雨情報」が発表された。近江八幡市付近といえば、野洲市の一部も含まれていたかもしれない。

 ところで、この豪雨が通りすぎた後、体育館病院予定地に隣接する、一級河川「中ノ池川」の様子を見に行った市民が写真を送ってきてくれました。かなりの増水ですが、雨雲が滞留しなくて、比較的短時間であったのでこの程度で収まっている。

体育館隣接の中ノ池川は豪雨・洪水時には安全度高くない

 この中ノ池川は総合体育館から約200m下流で、一級河川「童子川」に合流。そして、この童子川は約2㎞下流で、一級河川「家棟川」に合流して琵琶湖に流入している。

 童子川は、中ノ池川の合流地点から下流では、ほとんど勾配がなく流れが滞留する。また、加えて、最終的に琵琶湖に流入する家棟川は、洪水時に琵琶湖の水位が上昇するとさらに流れが悪くなる。このように体育館に隣接する中ノ池川は豪雨・洪水時には安全度は高くない。

 参考に、滋賀県のホームページから河川整備計画の流域図、童子川の縦断図、そして防災情報から体育館付近の浸水想定図(水害マップ)を添付しておきます。

 なお、浸水想定図は、見にくくなりますが、あえてメッシュ情報があるものを添付しておきます。白になっているところは、浸水しないのではなく、データーがないか解析ができていないところだと思われる。体育館と温水プール跡地は白になっている。

体育館一帯は西日本豪雨で大きな被害が出た河川合流点で危険度の高い三角地帯 本気でここに病院建てようとしている?

 この図を見てすぐに気がつくことは、体育館一帯は2018年(平成30年)6月の西日本豪雨で大きな被害が出た、河川の合流点で危険度の高い三角地帯。もとは沼地であったのもこの地形の故。今後、中ノ池川と童子川の上流の開発が進む可能性があるので、危険度がまだ高まる恐れがある。この土地が調整区域だから当然のことだが、治水安全度が確定していない土地。

 立地にあたっては可能な限り安全度の高い場所を選ぶべき病院を市長は本気でここに建てようとしているのか。

 「一つ一つ根拠立て整理し、この場所が最適地としてお示しさせていただきましたので変えるつもりはありません。」(定例記者会見2022年6月29日)と言う「根拠」はどこにあるのか?

 

総合体育館は洪水時の避難所にはなっていない!

 なお、体育館病院の利点として、市長は総合体育館が避難所になっているので病院と連携できることを強調している。確かに、総合体育館は避難所になっている。しかし、洪水時の避難所にはなっていない。このことは、これまで述べたことからも当然のこと。