昨日7月8日は安倍元首相の訃報のニュースが入ってきたので、書きかけのブログを途中で止めて、1日休むことにしました。

 大会などで故安倍氏の挨拶や演説を聞いたことは何度もありますが、もちろん個人的な接点はない。ただ1度だけ、妙な機会がありました。

 第1次安倍内閣が誕生した翌2007年初夏、首相が船で琵琶湖を視察することになって、同行しました。

 日時は忘れましたが、行程は、長浜港を出て今津港に向かい、その後、当時話題になっていた新旭町(現高島市)針江の川端(かばた)を巡るというもの。

 長浜港では県選出の国会議員は挨拶と見送りだけで、乗船は7月の参院選に立候補予定のY参議院議員だけとなっていたようですが、I衆議院議員が乗り込んできて船は出向した。

 滋賀県側の案内は、当時の「もったいない」知事と環境部長であった私。しかし、知事はなぜか途中の竹生島に船を着けさせて、下船して帰ってしまったので、後は私が案内することになりました。

 船上では、I衆議院議員が盛んに自分を故元首相にアピール。それに対する、故元首相の対応が、父晋太郎氏の落選の話なども交えて、丁寧で誠実だったことが印象的でした。

 この、時の首相が船で琵琶湖を視察するという異例の出来事は、後に控えていた参院選に向けて、首相が琵琶湖の環境に大きな関心を持っているということ。そして、今からは想像できないほど知名度の絶頂期であった「もったいない」知事との連携を県民にアピールすることをねらって、誰かが発案したものだったようです。

 しかし、残念ながら安倍元首相の奮闘にも関わらず、時の利なく、参院選の結果は大敗。当初優勢と見られていたY参議院議員も落選。9月の突然の退陣にいたり、第1次安倍内閣は1年で幕を閉じました。

 このときの凝縮された経験が、その後の長期政権のエネルギーになったのではないか。

 故安倍元首相のご冥福を祈ります。

 今年は開花が早い今朝の蓮の写真を添えておきます。