報道の見出しからだけでも状況が想像できる!
 昨日6月9日に医師会と栢木市長との話の場があったようで、昨夜のテレビや今朝の新聞で報道されています。昨年9月とは異なって、今回は報道機関に会合が公開されたことになる。
 それらの報道から、まず見出しを拾ってみます。これらの見出しからだけでも、その場の状況がおおよ想像できる。
「野洲市の市立病院の建て替え場所 医師会からは反発の声も」(NHK2022年6月9日)
「裏切られた思い 方針転換に医師会役員ら」(毎日新聞2022年6月10日)
「候補地変更 市長が説明 野洲病院 反対や疑問」(読売新聞2022年6月10日)
「野洲市長に医師会側反発 新病院の駅前整備断念意向巡り」(中日新聞2022年6月10日)
「野洲市の病院整備計画に医師会が反発 『建てられる論拠ない』」(京都新聞2022年6月10日)

案の中身以前の信義や礼儀の問題! 内弁慶型では通じない!
 昨日の会合で栢木市長は体育館病院の説明をした。これに対する反応は当然想定されたはず。市長は、昨年㋈、医師会に出向いて自身が打ち出した駅前Bブロック病院への理解と協力を依頼。医師会は本来のAブロックから妥協して了承。
 しかし、今回この裏切りともいうべき行為に対してあらかじめ釈明と謝罪もなく、全く別の案をぶら下げて出かけてきた。案の中身も問題であるが、それ以前の信義や礼儀の問題。
 その案も、あらかじめ医師会に相談や協議もなしに、いきなり結論を出し、議会に提案。それを医師会の正式の会議である理事役員会で説明されても、対応のしようがない。以前書いたように、このやり方であれば、了承か拒否の選択しかなく、建設的な合意形成は図れない。
 市役所組織内や市長派が多数を占める市議会でなら通用するが、外では通用しない、内弁慶型。

医師会として「変更案は認められず、駅前で建設するべきだ」との考え
 以上の状況を記事の引用で紹介します。 
 「医師会からは反対や疑問の声が相次ぎ、医師会として『変更案は認められず、駅前で建設するべきだ』との考えを示した。」(読売新聞)
「小西常起会長は『栢木市長は昨秋、〈市議会の構成が変わっても駅前案で変更しない〉と約束しており、裏切られた気分だ。現・市立病院の現場の意見も無視している」と方針変更を批判した。」(読売新聞)
 また、ほかの医師からも「反対の声が相次ぎ、駅前での建設を求める意見が大勢を占めた」(読売新聞)

お小遣い型のお財布会計では大事業はできない! 
 ところで、今朝の新聞折込でチラシが入っていました。表の全面が体育館病院の説明。市議会「市長与党会派」創政会の「メッセージ」。内容は、ほぼ5月18日に市長が市議会に示したもの。ただ、創政会の賛同意見として、駅前の病院予定地は「売却し、病院建設等の財源に充てる」書いてある。
 国からの10億5千万円の交付金をもらえなくしたうえに、市民の貴重な財産を売り払って病院を建てる?これが、栢木市長が重きを置く市議会最大会派の財政計画!また、なぜこれほど、市有地の売却にこだわるのか不自然。市有地の有効活用策を練る知恵も才覚もまったく持ち合わせていないとは呆れる。

 公共施設の整備手法は、Aブロック病院と同様、超低金利の起債(借金)によって全体財源を確保したうえで、病院の稼ぎ(営業利益)と25%の国からの交付税、それに市からの法定繰入金で対応すべきもの。いうまでもなく、起債しなければ、25%の交付税が入ってこない。

 市長のお仲間議員の主張である、市長お得意のお小遣い型のお財布会計では、大事業はできない。
 いずれにしても、市の命運は、来週火曜日14日から始まる市議会の質疑等で医師会の意見も踏まえ、市民に信頼される審議が行われることにかかっている。