「市長のパワハラ訴え」報道

 今日は朝から一段と春めいて、桜の開花がぐっと進むと明るい気分でいました。ところがそこに、「市長のパワハラ訴え」(読売新聞2022年3月27日)という大きな見出しの暗い記事が飛び込んできました。

 すでに多くの市民が目にしていると思うので、詳細は不要と思います。要するに、「部長級の幹部2人が、大勢がいる議場で栢木市長(65)からどなられるなどしたのはパワーハラスメントにあたる疑いがあるとして、市に調査を求めている」(読売新聞)というもの。このことは、「9日、市議会閉会後、議場に議員や職員がいる前で」(読売新聞)行われたとなっている。

「市長は24日の取材に対し、『仕事だし怒鳴ることもある』と言動の一部を認めた上で」、「『パワハラにはあたらない」と主張」(読売新聞)。さらに、このうちの1人に対しては昨年5月以降、市長から叱責行為などが行われた。また「現在は不眠症に悩まされているという。」(読売新聞)と報じられている。

 もちろん、報道内容が事実かどうかの確証はありませんが、全国紙の紙面で大きく報じられているのでそれなりの裏付けは取られているはず。また、「仕事だし怒鳴ることもある」という市長のコメントも掲載されているので、真実性は高い。それに、言うまでもなく、仕事だからといって、怒鳴ってよいわけではない。また、被害者の訴えと状況を尊重した対応によって判断すべきもの。

部長の答弁は市長答弁と大きく食い違っていた Bブロック病院、サウンディング業務にはパワハラが 

 ところで、9日と言えば、4日から始まった本会議場での質疑・質問の最終日。この間、病院問題での質問に対する部長の答弁、さらには服部議員によって不当にも糾弾された病院長の答弁の多くは、市長の答弁と大きく食い違っていました。もっとも典型的なのは、その日に詳しく紹介した、9日の益川議員による「地域医療連携推進法人について」の質問に対する答弁。

 今日の記事で報じられている事実の真偽(しんぎ)については判断できませんが、これまで栢木市長の進め方がパワーハラスメントにあたるのではないかということは何度も指摘してきました。あらためて、簡単に繰り返します。

 最近のでは、市長自身が号令をかけて進めてきたBブロック病院をその業務に邁進してきた職員に対し何の説明もなく止めた。そして職員は2か月以上仕事がない、いわゆる窓際に干されている状態に置かれてきた。これだけでも心的ストレスは高いのに、加えて、半年間余り精魂込めた成果が無にされることは筆舌に尽くしがたく無念で耐えがたい。さらには、この事業に使われた1千万円強の市民の税金が無駄になることも公務員としての良心が咎める。パワーハラスメントにあたるのではないか?

 また、駅前Aブロックのサウンディングについても外部専門機関への委託の予算が議会で否決されたにもかかわらず、職員に自前で作業させた。さらには、サウンディング参加業務も強要した。この業務も市長がBブロック病院を止めたために無駄になった。さらに、このサウンディングを踏まえたと称して無理に議決を求めた1,500万円の予算(債務負担行為)要求のための資料作成等の職員の働きも無駄になった。職員ならずとも、だれでも自ら心血を注いだ働きが無駄になることは大きな心的ストレス。

パワハラは市長就任時から始まっていた?  市議会も究明に向けた積極的な取組必要

 そもそも、市の30年、50年先のことを考えて、緊急を要する新病院整備を止めておきながら、「熟考中」と称して不作為でいること自体、以前も書いたようにいわゆる体罰型のパワハラ。市と市民のことを思いやっての行為だ言わんばかり。結果的には市民のためにならないので、体罰と同じ。このように例をあげればきりがない。

 最後に、栢木市長のパワハラは一昨年秋の市長就任時から始まっていた。初登庁日の2022年11月2日(月)にAブロック病院の実施設計業務等委託の中止の文書を発出した。初登庁日にこの業務が行われるにあたって、この公文書がどのような指示、業務、手続きで作成され、発送されたのか?10月31日(土)の就任前に秘かに職員に指示を出して作成させ、11月2日(月)に決裁したのか?それとも、31日(土)と11月1日(日)の休日に職員に作業させたのか?

 いずれにしても、4千万円を超える業務等委託を実質的に止める行為を職員に強要した可能性は高い。あるいは、それとも、この時も地域医療連携推進法人への実質的な加入手続き書類となった、「証明確約書」への署名と同様、職員の手を煩わさないで、市長個人が書類を作って発送したのか?

 このように見てくると、栢木市長のパワハラは市長就当初から恒常化しているように思えます。

 報道からすると、職員が9日に訴えてからの対応処理が遅い。本来は、「任命権者」である市長の率先した対応が必要。

 いずれにしても、今回のきっかけとなったパワハラが「市議会閉会後、議場に議員や職員がいる前で」(読売新聞)行われたのであれば、市議会も究明に向けた積極的な取組が必要。

 お昼前に花緑公園を散策してきました。期待どおり、桃やサンシュ、ミツバツツジ、早咲きの桜などが楽しめました。