副市長人事 議会は、栢木市長と三日月知事のペースに乗らざるを得ない   

 今朝の新聞には、先に書いたとおり予算常任委員会の記事はありませんでしたが、その後開かれた臨時全員協議会についての報道がありました。

 内容は、2件。後任の副市長人事と組織改編。

 滋賀県の三日月知事はやはり後任者を送るようで、市は「県文化スポーツ部の課長級職員を選任する意向を、市議会全員協議会で明らかにした。」(中日新聞2022年3月24日)と報じられている。明日の本会議で議案が提案され、議会の同意が求められる。議会としては、人事案件に不同意というわけにいかないので、結果は自ずから明らか。

 以前書いたように今の厳しい市政状況の渦中に送り込まれる県職員の心情まではわかりませんが、いずれにしても議会は、栢木市長と三日月知事のペースに乗らざるを得ない。

今さら市民を忖度して懸念の声? 病院整備課廃止 仕事なくしたら、課をなくす市長の対応は真っ当

 もう一件の市民病院整備課を廃止する組織改編。これは先日部長会議の記録で紹介したとおりのもの。ただし、興味を引くのが議員と市長とのやり取り。長くなりますが、なかなか秀逸なので紹介します。

 「議員から『なぜ、このタイミングで改編なのか』『方針が定まらない中、課を廃止して担当を置くのでは、市民は格下げと受け取るのでは』と懸念の声があった。」(中日新聞2022年3月24日)

 当然すぎる意見ではあるが、ここまで来て、今さら「市民」を忖度しての「懸念の声」では済まない。「市民」を持ち出すまでもなく、議員自らの意見を述べるべき。

 とは言っても、Bブロック病院の予算が計上されていない新年度予算を可決した後だから迫力と説得性がない。見方を変えれば、仕事(業務)がない、というより市長が仕事をなくしてしまったのだから、課をなくすという市長の対応の方が真っ当。市長に技あり。

返し技鮮やか過ぎて自分の身を絞める 病院整備なければ、市に「地域医療政策課」は不要 

 これら議員の意見に対する市長の返答が一段と秀逸で鮮やかな返し技。お得意の柔道の技を思わせます。 「『熟考と組織改編は直接関係ない。現病院を市立化した段階で改編すべきだったと思う』と述べた。」(中日新聞2022年3月24日)

 ただし、市長の返し技は、鮮やか過ぎて自分の身を絞める。

そもそも昨年4月に市長自ら病院整備担当の部長級と次長級職員を追加配置して組織を肥大化させた。よくも言えたもの。しかし、事実を知らなければ、以前が間違っていたように受け取られる。これまで繰り返されてきた話法。

 そして、もうひとつ。もし、「現病院を市立化した段階で改編すべきだったと」という理屈で「地域医療政策課」を置くのであれば、それは詭弁。新病院整備という大事業がないのであれば、野洲市に「地域医療政策課」など不要。部長会議の記録では、市長は県を参考にしたと言っていた。県には地域医療政策の策定と進行管理をはじめ、医療政策の業務が存在する。しかし、野洲市にはそれはない。行財政改革と言いながら、それに反する無駄な課の創設になる。