野洲市には「ストーリー」が見えないと議員が指摘

 昨日9月2日の市議会本会議での坂口重良議員が駅前に関する質問で野洲市には「ストーリー」が見えないと指摘。隣の守山市が駅前への企業の研究開発拠点誘致に成功した。それは、守山市が「ストーリー」を持っているからであると。

 そのうえで、市長の「ストーリー」はどのようなものかと質問しました。議員が言っている「ストーリー」なるものがどういうものかは明確ではありません。他方、市長の答えも、今は記憶にないほどに明確ではなかった。

議会答弁などの足跡からうかがえる市長の明確な「ストーリー」はある

 これを聞いていて、市の総合計画、また今焦点となっている「野洲駅南口周辺整備構想」という中期の構想があるのにと思いつつ、思い至ったこと。そこでの「ストーリー」を地域振興の筋書や戦略図の芯になるものであると解釈するなら、栢木市長には、ないことはない。昨年からの仕事の進め方や議会答弁などからうかがえるところでは、むしろ、明確な「ストーリー」を持っている。あるいは、使命(ミッション)といってもよいほど。それがあからさまに出過ぎないよう、逆に隠すことに腐心しているのではないかと思い至った。

 

病院消え、市有地消失、財政難残るという悪夢の「ストーリー」の実現防ぐ節目

 栢木市長は、質問への答えをはぐらかす手並み絶妙。しかし、根が正直なので、過去の答弁や記者会見などでの説明の足跡をたどって行くと、隠そうと努めている「ストーリー」が衣の下の鎧のようにのぞける。

 病院と駅前に関するこれまでの市長の話、そしてその延長に推測される獲得目標を模式図にしてみました。病院半額が公約の隠れ蓑であったこと、病院事業債償還のために駅前市有地を民間に売却すること、またマンションを想定していることなど含め、すべて、これまで議会答弁で出された内容なので改めて説明の必要はないと思います。この「ストーリー」の推進力は、就任後知ったという、財政難が活用されている。

 これでは、大山鳴動して、鼠一匹ならぬ、新市民病院消えて、市有地売却(消失)という「ストーリー」が現実味を帯びるてくることも否定できない。そのうえ、財政難は相変わらず、場合によっては悪化して残るという恐れも。

 この悪夢というべき「ストーリー」が現実のならないためには、今市議会は大変重要な節目です。