補正予算案 複合商業施設の約430万円と訴訟取り下げの弁護士費用

 明日8月24日から市議会の定例会がはじまります。一般的には、この時期の定例会では、前年度決算の認定が件数も多く主な議案。そのほかは、年度後半に向けての補正予算案が重要な議案。

 そのなかで、駅前と病院問題に関しては、以前書いた、Aブロックでの複合商業施設誘致のための予算約430万円と市長が独自判断で取り下げに同意した住民訴訟の弁護士費用などを含む補正予算案。これらが、金額は大きくはないが、今後の動向を左右する議案だと思います。そのほか、議案にはなっていないが、先の特別委員会では時間切れで議論が尽くせず、委員長が後の定例会質疑で明らかにするように求めたBブロック病院のプロポーザル業者選定問題が残っている。

決算認定では病院設計等を市長が途中解約し、支払った4,256万円の決算処理

 前年度の決算認定については、通常は大きな問題となりませんが、今年度は少なくともひとつ焦点があります。駅前病院の実施設計等を栢木市長が就任後独断で途中解約。それに支払われた4,256万円の決算処理の問題。実施設計業務の方は、前年度からの繰り越し予算であったことや財源が交付金、起債、一般会計繰り出し金で構成されていた。これらがどのような公正で支出されたのか?

 これらについては、これまで議会でも明らかにされていないし、5月に起こされた住民監査請求の結果でも踏み込むことを避けている。この問題については、稿を改めて書きます。

想定外の補正予算案 住民訴訟対応の弁護士費用等

 以上述べたもののほかに、想定外の補正予算案が上がってくる可能性があります。それは、先に出された住民訴訟に対応するための費用。すでに議会運営委員会を通って正式に議案として認められている補正予算案には、当然、この費用は盛り込まれていない。

 訴えについて争わないで、ごもっともと訴訟を受け入れる。あるいは、争うとしても代理人として弁護士をたてないで市長や職員が訴訟対応を行うという無茶な対応をするのでない限り、議決予算が必要になる。

 そこで問題は、この住民訴訟対応の弁護士費用等が補正予算案として提案された時の議会の対応です。

 なお、訴訟の趣旨は、栢木市長の就任前から進められてた駅前病院の実施設計等を栢木市長が就任後独断で解約し、未完で価値のない設計資料に4,256万円支払った。これが法令に違反するとして損害賠償を求める訴訟。

市長が決議を無視した結果の住民監査請求と住民訴訟 ショート抜かれて、市民がセンターで頑張っている

 この住民訴訟の関連でいえば、昨年の12月議会以降、訴訟と同じ趣旨で問題ありとして、議員が何度か質問しています。そして、議会で決議が可決されている。同じ趣旨の決議や市長あてのあての要望書が何度か出されています。

 わかりやすい例として、昨年12月と今年6月の議会で可決された概要と各議員の賛否の資料を添付します。昨年12月の決議の標題はそのものずばりで、「野洲市民病院実施設計業務の継続・完了を求める決議」。その趣旨は、「一時中止した実施設計業務を再開させ、審査機関への手数料等を除く野洲市民病院実施設計業務の本体部分を完了させることを求める。」この決議を無視して、栢木市長が今年3月に契約を途中解除して、代金を支払った。その結果、市民は仕方なく、住民監査請求を提出し、それが棄却されたので、やむを得ず、住民訴訟に至った。以前例えたように、ショートが抜かれたので、市民がセンターで止めようと頑張っている。

再び議会の出番 訴訟の予算案採決 市民を助けるか、市民の頑張りを見捨てるかの分かれ道

 ところで、野球といえば今日の甲子園。地元滋賀県の近江高校と大阪桐蔭高校の試合。4点先行された近江が1点ずつ戻していって、8回裏の2点で強豪大阪桐蔭に逆転勝ち。近江が勝ったことはもちろん、フェアで巧みで粘り強い両チームのプレーは爽やかで感動的でした。明日からの市議会もこのようであることを願っています。

 本題に戻りますが。病院問題の場合は、野球と違って、センターの次もあります。ここで改めて議会の出番。それは、先ほど述べた会期中に出されるであろう、住民訴訟に対応するための予算案をどのように審議し、採決するかです。昨年12月議会での議決の意図がまだ生きていて、個々の議員の考えが変わっていないのであれ、可決することは困難。もしそうなると、市長は住民訴訟を戦えなくなり、結果として、市民を助けることになる。それとも、市民の頑張りを見捨てるのかの分かれ道です。

結果として、栢木市長寄りになった立憲民主党議員の動向は? 

 余談ですが、添付した各議員の賛否の表を見比べて気が付いたことがあります。今年6月議会での議決では、12月では賛成だった議員が1人反対に回っている。先日、秋の市議選について書くためにネット検索していたら、この議員は立憲民主党公認と出ていた。政党・会派横断で構成されている、優に過半数を超えるAブロック病院に賛成の議員群から最近外れた。結果として、栢木市長寄りになっている。このことの意味が分かりません。この議員の動向にも注目です。