8月24日開会の定例会より重要になるかも 説明すれば、了解されたとみなす危険な手法  

 明日8月17日の午前に予定されている2つの市議会特別委員会。市ホームページの案内情報しかありませんが、病院問題に関しては重要な会議になりそうです。見方によれば、今月24日開会予定の定例会より重要になるかも。

 その理由は、栢木市長が就任以来採ってきた手法にあります。普通でれば、採決のある本会議の方が重要。しかし、市長のやり方は議員が質問しようが反対しようが関係なく、説明さえすれば、了解されたものとみなし、後はお構いなしで強引に進めていく。自らの以前の説明と違っていても頓着しない。その最強の支えとなる理屈は、民意によって選挙で選ばれたということ。

Aブロックが病院から複合商業施設に一気に変わる恐れ 市民、専門家等による公開の検討必要

 そこで、まずは、明日の「都市基盤整備特別委員会」。ホームページには、主な内容として次の3項目があがっている。

1)野洲駅南口周辺整備構想の一部見直しについて

2)複合商業施設の整備手法について

3)中部・近畿ブロック「サウンディング(官民対話)」の参加について

 これまでの例から推測すると、この日の委員会で説明して、市議会の了解をもらったことにして、1、2、3と一気に進めてしまう可能性がある。そうなると、Aブロックの計画が病院から複合商業施設に変わり、「サウンディング(官民対話)」に突き進む議会のお墨付きを得たことにしてしまいそう。

 これまでも議会質問で疑問が投げかけられた他市の複合商業施設の現状、コロナ後の経済見通し、さらにはAブロックの経緯などを無視して強引に進めることは、事業そのものとして危険です。また、Bブロック病院の目途が立ってないなかではなおさらですし、最終的に市民の利益にならない。

 現計画策定のように、市民、専門家などを入れた公開の検討により提言を受けて見直しするのが、当然で健全なやり方です。

 参考として、少し長くなりますが、この土地の購入が議決された2011(平成23)年12月の市議会の議事録を抜粋で紹介します。あわせて、市のホームページから平成29年4月26日の都市基盤整備特別委員会に提供されたこの土地の経緯の資料を貼り付けておきます。字が小さいので、興味のある方は、ホームページで確認ください。なお、先日、都市基盤整備特別委員会が「2015(平成27)年4月23日の開催以降開かれていなはず。」と書きましたが、間違っていました。正しくは平成29年4月26日です。訂正します。

平成23年第7回定例会(12月)会議録 市民活動拠点施設用地として全議員賛成

(平成23年12月7日)

○市長(山仲善彰君)次に、議第112号財産の取得についてご説明申し上げます。本議案につきましては、野洲駅前のアサヒビール株式会社及びアサヒビールモルト株式会社が所有している野洲市小篠原宇立2180番2他4筆、合計面積9,345.01平方メートルを12億5,000万円で取得しようとするものです。当該土地につきましては、昨年10月アサヒビール株式会社から買取の打診を受け、半年余りの間、公開で市民参加のもと、買取可否の検討を重ねてまいりました。その結果、市民活動の拠点として、市が買い取る方針を、議会の都市基盤整備特別委員会にお諮りし、慎重にご審議、ご議論の上、ご承認をいただき、さらに9月議会におきましては、当該土地の購入のための予算をお認めいただきました。(略)

 取得目的につきましては、現時点では市民活動拠点施設の整備としておりますが、今後改めて市民や専門家を交えた検討委員会を設置し、公開により議論をしながら計画の具体化を進めてまいりたいと考えております。つきましては、当該土地を取得するに当たり、地方自治法第96条第1項第8号及び野洲市議会の議決に付すべき契約及び財産の取得または処分に関する条例第3条の規定に基づき、議会の議決を求めるものであります。

 

(平成23年12月20日)

○1番(矢野隆行君) 第1番、矢野隆行でございます。去る12月7日の本会議におきまして、総務常任委員会に付託を受けました議案を審査するため、12月12日に委員会を招集し、委員全員出席のもと、説明員の出席を求め、慎重に審査いたしました結果について、ご報告申し上げ

ます。議第・・・・・、議第112号、財産の取得について(市民活動拠点施設用地)、以上11議案を議題として、詳細な説明を受け、質疑応答を繰り返し、慎重に審査いたしました結果、全議案とも全員賛成にて原案のとおり可決すべきものと決しました。

・・・・・・・

・・・・・・・

○議長(田中良隆君) ・・・・・まず、・・・・及び議第95号から議第113号までの議案28件について、一括して採決いたします。お諮りいたします。ただいま宣告いたしました議案28件については、各委員長の報告のとおり決することに賛成の方の起立を求めます。

(全員起立)

○議長(田中良隆君) ご着席願います。起立全員であります。よって、・・・・及び議第95号から議第113号までの議案28件は、各委員長の報告のとおり可決されまし

病院審議は昨年秋からの行き先不明の不安定な流れを、明確に立て直す会議に

 続く、「野洲市民病院整備事業特別委員会」。こちらは、主な内容としては、病院整備事業の進め方についてとだけしかあがっていない。しかし、先日も触れたように、プロポーザル実施の正当性の問題や理念もない、削減ありきの、1社だけの病院プレゼンテーション。競争も働いていないし、具体的な提案内容では、神業の発揮もなく、狭い敷地に病院と駐車場を押し込んだ提案。その結果、1階部分を駐車場にした9階建てやタワーパーキングの提案。また、削減案も古い情報に基づく不正確な提案。このような提案を前提に新市民病院で進めてよいのか?さらに、年度末の計画策定では、市広報7月号で示されたスケジュールと合わないことなど、分からないことづくめです。

 この辺りで、昨年秋からの病院設計の一時中止、現地半額建替え検討とその断念などと続いてきた、行き先不明の不安定な流れを、明確に立て直す会議にしてほしいと願っています。一度深呼吸を入れて。