コロナウイルス対策でようやく期待されていたワクチン接種の課題に入りつつあります。厚生労働省ではワクチン接種体制や想定スケジュールを改めて明らかにして、自治体と連携して進めつつあります。

 今日1月27日、川崎市では、厚生労働省と協力して、集団接種を想定した訓練が行われ接種に必要な人の体制や作業手順、所要時間などを検証したことが報道されています

接種開始後9週間以内にすべての高齢者に1回目の接種 作業・手続きは多岐にわたる

 それによると、2月下旬から1万人から2万人程度の医療従事者向けの先行接種を開始。続いて3月中旬をめどに医療従事者約370万人に接種。3月下旬をめどに65歳以上の高齢者およそ3600万人に接種できる体制を確保する。接種開始から9週間以内にすべての高齢者が1回目の接種を受けられる体制を整備するよう自治体に指示した、などと報道されています。

 これに応じて自治体でも、それぞれ戸惑いながら準備を進めている状況も報道されています。ワクチンの受入れ、保管、運搬、接種会場、人員体制、案内通知、接種記録管理等々作業・手続き要件は多岐にわたります。

要介護1以上の認定を受けている人約500万人 障がいがある人など含め移動手段確保も

 医療関係者や自治体及び職員の負担が想定以上に大きいことが心配ですが、円滑な対応を望みます。

 ところで、このように、大変ではあっても接種の体制は準備されつつあります。しかし、気になることは接種を受ける側のこと。65歳以上の高齢者は約3600万人ですが、そのなかには要介護1以上の認定を受けている人が約500万人。全ての人が自分での移動が困難なわけではありませんが、相当数の人が接種会場への移動に課題を持っています。また、障がいがある人など移動に課題がある人たちは多い。コロナウイルス感染症以前に地域では交通弱者の移動手段の確保は大きな問題です。このことも当然織り込まれていると思いますが、報道には上がってこないので念のために。