「市政が順調に運営されているのも皆さんのお陰と感謝」 VS 市政が心配の声

 年明け早々ですが・・・野洲市政がかなり大変な状況で心配だ。案件の保留が多く最終判断に至らないことが重なっている。自治会長や市内の団体が市長の面談日程を取ろうと思ってもなかなか取れない。こういった話、さらには、定年退職して10年近くなる元職員が企画だか秘書課だかに年明けから戻ってきた、第二の副市長だなど、信じがたいような話までが年末年始、市の内外から聞こえてきました。

 そこで確認のために市のホームページを開いて年末がどのように閉じたのか確認しました。令和2年 12 月 28 日(月)9時開催となっている部長会議要録にあたりをつけて目を通しました。ほとんどが報告案件でしたが、平仄を合わせると言っていいのか、会議のはじまりでの市長の発言と終わりでの副市長の発言に目がとまりました。市長「市政が順調に運営されているのも皆さんのお陰と感謝している」。 副市長「野洲市としては順調に行政運営できていると思っており」と記録されています。2人して同じことを繰り返していることを太鼓判と受取ってよいものか、それとも別の兆候と読むべきか、まだ判断材料は持ち合わせません。

落ちると落ちないを分けるのは常時の強力な推進力及び飛行状況の監視と制御

 「落ちそうで落ちない飛行機」、「落ちなさそうで落ちる恐れのある飛行機」。これは十数年前、いわゆるリーマン・ショック後の財政危機の時に市職員や市民のみなさんに話すときによく使ってきた例えです。

 ショック前までは、市民・国民の大方は社会経済は落ちることはないだろうという安全神話に浸っていました。飛行機に例えれば、「落ちなさそうで」した。しかし結果が出てから分かったことは、「落ちる恐れのある飛行機」だったことです。もちろん言うまでもなく、空中にある飛行機は常に重力に引っ張られて落ちていますが、それを常時の強力な推進力及び飛行状況の監視と制御によって安定的に飛行させています。その結果「落ちそうで落ちない飛行機」となるわけです。

政府組織の運営も同じ 常時の推進力及び状況監視と制御 情報公開で自己評価と市民評価とを照合

 落ちると落ちないの両者を分けるものは何かと言えば、上にあげた、常時の強力な推進力及び飛行状況の監視と制御にあります。自治体を含め政府など組織の運営も同じです。健全に推進力が働いていること。自らの姿勢、状況が正確に把握できていること。そしてそれに基づいて制御ができていることです。このようなことが働いてこそ、飛行機で例えれば旅客を安全に目的地まで届けられるし、政府本来の市民・国民の安全と幸せが達成できることになります。

 そのためには、いつもながらの言ではありますが、情報を公開し、説明責任を果たして、順調であるという自らの評価と市民の評価とを照らし合わすことがまず求められます。情報を秘匿して自己評価だけに頼っていると、落ちる恐れが表れてきます。そうならないことを願っています。このことは、野洲市に限ったことではないと思います。