ザ・グローリー ~輝かしき復讐~

 

私生活のソン・ヘギョに勝手に嫌悪感を抱き、食わず嫌いをしていたhitoでありましたが、このドラマが大絶賛されているのを各所で見かけ、ついに禁断のソン・ヘギョの世界に足を踏み入れました。

満足度というのは、最初の期待のボーダーをどれだけ超えるかで決まるそうだけど、ソン・ヘギョ嫌いというマイナス視点からのスタートだったから、結果は天井を突き抜けた感じでした。

ほんと、食わず嫌いをしていてごめんなさい。

彼女はやはり、素晴らしい女優さんでした。

 

 

  あらすじ

 

ドンウン(チョン・ジソ/ソン・ヘギョ)が通う高校では、壮絶ないじめが横行していた。

その加害者は、ヨンジン(シン・イェウン/イム・ジヨン)、ジェジュン(ソン・ビョングン/パク・ソンフン)、ミョンオ(ソ・ウヒョク/キム・ゴヌ)、サラ(ペ・ガンヒキム・ヒオラ)、ヘジョン(ソン・ジウ/チャ・ジュヨン)の5人組。

首謀者はヨンジン。

彼女に目を付けられた女子生徒は、ジェジュンやミョンオの性のおもちゃになったり、サラやヘジョンからはヘアアイロンやアイロンを押し付けられる。

ドンウンもまたその対象となった。

ドンウンのアパートに土足で上がられ、めちゃくゃにされたあげく、体中にアイロンの跡。

ドンウンの母親は欲に目がくらみ、自主退学届にサインをする。

 

ドンウンは朝から晩まで働き詰め、時間を惜しんで勉強し、大学に入学する。

ドンウンの夢はヨンジンだった。

在学中、研修医のチュ・ヨジョン(イ・ドヒョン)と出会う。

ヨジョンは、ドンウンの復讐計画を知り、協力すると言う。

小学校教員になったドンウンは、ヨンジンの娘イェソル(オ・ジユル)が通う学校の理事長の弱みを握り、途中採用を計る。

ヨンジンの夫である建設会社の社長ハ・ドヨン(チョン・ソンイル)にも囲碁を通して接触。

また、理事長宅の家政婦をしていたカン・ヒョンナム(ヨム・ヘラン)を助っ人に雇い、一から探偵の術を身につけさせる。

加害者5人組ほか、ドンウンを不幸に陥れた人々への復讐の火ぶたが切って落とされた。

(あらすじ by hito)

 

 

 

ドンウンの地道な復讐計画

一滴一滴、時間をかけてしずくを落としていっても、いつかは容器からあふれ出す。

ドンウンの復讐計画とはまさにそんな感じだった。

何から手を付けたらいいかわからなかっただろう。

まずは観察することから始めたに違いない。

味方を得ること。

それが、ヨジョンであり、ヒョンナムであり、ハ・ドヨンだった。

これら3人の出会いは偶然のように思えたが、明らかに計画的だった。

 

特に、ハ・ドヨンとの関係づくりは巧みなシナリオ。

 

ドヨンが建設会社社長の仮面を外すのは、囲碁倶楽部での時間。

ドンウンは公園にたむろするおじちゃんたちに囲碁を一から習った。

そして、ついにドヨンを越えるほど上達した。

 

偶然にも、病院の治療室で隣り合わせだったヨジョンともそこで再会した。

いや、ドンウンの計画上、必然だったかもしれない。

ドンウンの何か謎めいた部分に、ドヨンもヨジョンも嵌ってしまったようだ。

こういうところが、やっぱりソン・ヘギョのドラマなんだよな。

 

ヨジョンもヒョンナムも辛い過去や現実を抱えていた。

ヨジョンは父親を殺した殺人鬼から、毎月のように手紙が送られてきた。

ヒョンナムは夫からDVを受けていた。

夫を殺してほしい・・それが加担する条件だった。

 

ドンウンが具体的にヨンジンらに仕掛け始めると、一気に面白さが加速する。

彼女たち自身の持つ弱点を突いていく。

壁に貼られた無数の写真。

外堀を一つ一つ切り崩していく過程が面白くてたまらない。

 

 

ほかにも脇を固める強烈なキャラクターたち

ドンウン母 

これ以上ない究極のアル中キャラ。

 

ヨジョンの母 

ドンウンの復讐計画にヨジョンが加担しているのを黙認。最後、ドンウンの命の恩人となる。

 

ヨンジン母 

同級生警察官との不倫 娘のいじめを隠蔽するが、自分さえ助かればいい的な面もある。

 

ソヒの母  

娘の自殺を認めず、遺体を引き取らない。ろうあ者であっても、ソヒの名誉を守ろうとした強い母親。

 

管理人のおばあさん 

過去、海に入水自殺をしようとしていたおばあさんを助けたのがドンウン。ドンウンは命の恩人。

 

ドンウンに暴力を振るった高校教師 

ドンウンは大学でその息子に近づき、気を引く。結局は、息子の手を借りて成敗させる。

 

いじめの被害者ソヒ 

ドンウンの前のいじめのターゲット。ヨンジンに服に火をつけられ屋上から転落。ジェジュンの子を妊娠。

 

いじめの被害者ギョンラン 

ドンウンが退学した後、いじめのターゲットとなる。以来、仲間から逃げられず、ジェジュンのブティックで働く。ヨンジンがミョンオにウイスキーのボトルで殴り倒した後、とどめを刺した。 

 

カン・ヨンチョン 

殺人者で誰も治療しないヨンチョンをヨジョン父が手術して命を救った。

なのに、息子とラーメンを食べるとかどうとかの話に逆上し、ヨジョン父を殺害し、息子が飛んでくるのを見たかったというサイコパス。

 

そういえば、ヨンジンの少女時代を演じたシン・イェウン。

不気味な笑顔で監督のハートを射止めたと言うが、まさにそのとおり。

 

 

輝かしき復讐とは名誉と尊厳を取り戻すこと

このドラマは勧善懲悪ドラマではあるけど、単に仕返しものでないことは明らか。

 

ドンウンにしても、いじめの被害者ギョンランにしても、高校時代で時間が止まっている。

父親を無残に殺され、毎月のように思い出させるような手紙を送りつけられたヨジョンも、夫に本当に死にそうになるくらい徹底的に痛めつけられてきたヒョンナムも同様。

だから、心に傷を抱える人々はドンウンに加担してきた。

自分たちもこの地獄のような時間から抜け出したいがために。

彼ら、彼女らは、加害者から名誉と尊厳をズタズタにされた。

生きていく価値のない人間のように。

ドンウンは、それを取り戻したかった。

ヒョンナムはそれを取り戻したからこそ、赤い口紅をひくことができた。

これから、ドンウンは、ヨジョンの止まった名誉と尊厳を取り戻すために、ヨジョンと共に闘っていく。

 

ところで、ヨジョンはドンウンが好きでたまらないと思うが、ドンウンはどうだろう。

まだ、同志愛から抜け出せていないようにも思うけど。

ドンウンはあの可愛い笑顔をヒョンナムにしか見せてない。

そこが、もう一つ、嵌れない要因。

そこは、続編に期待。

 

ソン・ヘギョ素晴らしい。

キム・テリがもう少し年取ったら、こうなるかな。

 

 

画像は映画.comさんから引用させていただきました。

 

 

●hito基準による評価(10点満点)

泣き又は感動3(3点満点)

爽快感1

脱力感1

ストーリー1

胸きゅん度又は嵌り度0

没頭度2(2点満点)

メッセージ性1

9点   

 

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