応答せよ1988~恋のスケッチ~ その2
 
<勝負師 テク> 
 
高校に進学せず、囲碁の世界に入ったテク。
 
こうしてドラマで取り上げられると、どんなにプロ棋士って対局が多いか。しかも、1回の対局は長時間に及び、何日も続く。テクは神経質な性格だから、集中している間は、食事もとらず、睡眠薬なしでは眠れない。
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ぽわーんとしたつかみどころのないテクだが、一旦碁盤に向かうと、勝負師テクになる。
この勝負師としての感は、恋の駆け引きにおいてもここぞというタイミングで発動する。
ドクソンがデートの相手から振られたことがわかり、コンサートに一人で行ったことを察したテクは、大事な囲碁の試合を棄権し、会場に駆けつける。
その勝負運が、ジョンファンにはなかった。
ジョンファンは車で駆けつける途中、信号という信号にすべて引っかかった。
運命の神様は、自分をどれだけ犠牲にしたかという点でテクに軍配を上げた。
 
パク・ボゴムは見事にテクを演じたと思う。ボゴムだからこそ、あのテク像が作り出せた、そんな気がする。
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こうなると、私も他の人と同様、テクとドンソクの結婚式が見たかった。
ジョンファンを救う新しい恋の予感も欲しかった。
もう15分でも延長できなかったものか。
 
 
<韓国版 武田信玄>
 
私が密かに注目していたのは、テクのお父さんチェ・ムソン!
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テクが飛行機事故に遭ったかもしれないとみんなが右往左往しているときに、ムソンは「動かざること山の如し」と言って、でんと構えていた。
あれ?なんで武田信玄?って思ったけど、元々が孫子の句だったのね。
 
時計屋さんを営んでいるだけあって、細かい作業が上手だし、とにかく優しい。
極めつけは、ソヌがキャッチボールをしようと誘い、まさか運動なんてできないだろうとタカをくくっていたら、実はスポーツ万能選手だったというオチ。
それを郷土の後輩であるソヌ母が自慢げに言うところがかわいい。
 
この二人引っ付かないかなあと願っていたら、見事に叶いました。
ソヌとテクが義理の兄弟になるのね。すばらしい。
 
 
<韓国事情>
 
・同性同本
ソン・ソヌとソン・ボラの交際について、両方の親が難色を示していた。この2人はダメだって。その理由がわからなかった。
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それは「同性同本であるから」だと。
韓国には、姓が同じで家系の始祖の出身地である本貫が同じだと結婚できない制度がある。
ボラは、「来年、同性同本の結婚が一時的に許可される。法案が準備されている」と説得した。
なんでも、この制度を無視した結婚では、戸籍に「妻」ではなく「同居人」で入籍しなくてはいけないらしい。
近親婚を避けるための手立てのようだが、日本では3親等内の結婚が禁止されているのと同じようなもの。でも、3親等ならまだおじ、おばの範疇だから実感も沸くけど、始祖なんて、何世代も遡ったご先祖様で、血の濃さも相当薄い。ゼロに近いのではないかと思う。
朝鮮時代ならまだしも、未来永劫その原理原則を踏襲しようというのは、ある意味宗教ではないか。
完全撤廃したのは1999年だというから、18年前?
この制度に泣いた人、相当いたんだろうなと思う。
本ドラマであえて、この同性同本に触れたというのは、何か理由があるのかな。
それだけ、時代考証をきっちり行っているということでしょうか。
 
 
・一発逆転
子どもたちが大学を卒業して社会人になり、ジョンファン親は、今いる横町を離れて静かなところで暮らしたいという。ドンソク親にも一緒にいかないかと誘う。
 
ジョンファン親は貧しい暮らしだったが、1等宝くじが当たり、人生の大逆転を果たしたファミリー。
そういう背景があって、親同士の会話が妙に気にかかる。
1億5千万じゃ人生の逆転は無理です・・・とラ・ミラン(ジョンファン母)。
今は静かな町ですけど、そのうち開発されるかも・・・とキム・ソンギュン(ジョンファン父)
だからなんという町が教えてよ・・・とイ・イルファ(ドンソク母)
 
行先を言うのにえらく勿体ぶってるなあ。
釜山から高速バスでソウルに来る途中、いつも通る場所です。・・・板橋。とソンギュン。
 
板橋(パンギョ)?開発?なんか匂うなあと思って検索すると、次のとおり。
 
ソウル郊外にあるニュータウンとして2003年末から大開発工事が始まり、現在は富裕層に当たるファミリーやジビネスマン達の居住地だけでなく、IT関連など先端技術の研究機関の拠点としても急成長を続けている新都市。また最近では住宅やオフィス以外にもアミューズメント施設やカフェ通りなどが誕生し、住民だけでなく遠方から来る人も誘致し楽しめる観光スポットとして開発が始まっています。http://www.seoulnavi.com/special/5050898
 
ミランに「人生の逆転」という言葉を使わせ、半地下で暮らしてきたドンソク親たちの一発逆転の可能性を含ませている。
おそらく、韓国人がこのシーンを見たら、「おおおお、先見の明があるぞ!」と大喜びして見ていたに違いないと思う。
テク親たちもマンション暮らしをするという。
またすぐに会えるよ~なんて言ってたから、もしかして、3家族が板橋で暮らすのかな。
いいな~。夢があって。
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その3へ続く。まだ続くか?!