・ PMBOKの大きな特色の1つと言ってもよい。重要な考え方。

・ ステークホルダーはプロジェクトにおけるリスクの1つであるという考え方

・ ステークホルダーはプロジェクトに対して大きな権力や影響力を持つ場合がある(下手するとちゃぶ台をひっくり返される)

・ したがって、ステークホルダーをリスクとしてとらえて分析し、手中に収めて管理しておく必要がある

・ 要は、めんどくせーやつは事前に把握して、対策を練っておこうって話

・ 単なる報告にとどまらず、積極的に関与させ、むしろ強力に支援・バックアップしてもらうことも、ステークホルダーマネジメントの戦略の1つである

・ステークホルダーは必ずしも支持者ばかりではない、中立者もいれば、反対者もいる

・中立者には支持者になってもらうように、反対者には中立者になってもらうようにコントロールする

 (反対者を支持者にもっていこうとしていないところが興味深い)

・ステークホルダーの影響力は、プロジェクト開始時が最大で、徐々に低下すると言われている

・PMはステークホルダーを無視するでも言いなりになるでもなく、能動的にマネジメントしコントロールしろよ、とPMBOKは言っている

 

<流れ>

・まずはプロジェクトに関係するステークホルダーの洗い出しを行う

・次に、各ステークホルダーの特性を理解する(関心、期待、重要性、影響)

(特に、権力を持つ人間か、かつ、厄介な人間かが重要)

・特性に応じて、各ステークホルダーとの関わり合い方を決める

・関わると決めたステークホルダーに対して、コミュニケーションマネジメントで定めた方法に従って、適切な頻度で情報の発信を行う

・ ステークホルダーからやんや言われた場合は、精査し、必要があれば変更要求を出して対処する

 

立上プロセス

・ プロジェクト立ち上げの前にやるんだというのが大きな特徴

・ステークホルダーの特定と分析を行う

・権力と関心度のグリッド=権力の軸と関心度の2軸でマトリックスにする

 ★関心度が高い人には、こまめな報告をしておく

 ★権力が強い人は、怒らせないようにする(満足な状態を維持する)

・ステークホルダーキューブ=上記の多次元グリッド版

・アウトプットはステークホルダー登録簿

 

<計画プロセス>

・ ステークホルダー登録簿に基づき、戦略=関わり合い方を定める

・ まず、各ステークホルダーのプロジェクトに対する現状の立場を評価する

 ・不認識=認識もしていない

 ・抵抗的=反対者

 ・中立

 ・支持的

・これに対して、目標のレベルがどこなのかを決める

・目標と現状にギャップがあれば活動を行う

 

<実行プロセス=ステークホルダー・エンゲージ・マネジメント>

・ 決めた戦略に従って実際にかかわっていく

 

<監視コントロールプロセス>

・ ステークホルダーの心象を常時監視する

・ 問題があれば対応策を練る