はい、これでチェルシー物語も最終回です。


毎回前置きも長いので今回はサクッと本編に入ります。


それでは感動のフィナーレをどうぞ。




「チェルシーの中心でアーッを叫んだけもの」




前回あと一歩まで追い詰めたチェルシーsds


僕の頭の中は「次は絶対登れる、次は絶対登れる」がエンドレスにリピートされていた。


ただ、そういう時に限ってなかなか時間が作れない。


岩に行くなら2時間は欲しい。


どうしたもんかと考えていたときに、その日予定していた用事が後倒しに。


ぽっかり2時間が空いた。


これはチャンスと車にマットを積み込み、単身八面山へ。


まずはアップでチェルシー1級を登りコンディションを確認。


スローパーは少し効きが悪かったがそれ以外はフリクションも良く、体の調子も悪くなかった。


何度かこなしているはずの上部のポッケ取りでフットホールドを迷ってしまったのが少し不安ではあった。


そして、体もあったまってきたところでsdsに取り掛かる。


前回と同じ様に教えてもらったフットホールドに乗ってスタートを切る。




いや、切れへんやんけ。




またしても浮けなくなってしまった。


ここで焦ってしまいああじゃないこうじゃないと色々試すが時間だけが過ぎていき気付けばタイムリミットまであと30分。


今日は調子悪いのかな。


少し諦めの気持ちが出てきたので「今日は2手目の練習の日にしよー」とバラしで練習し始める。


1手目が出来ないなら2手目も厳しいだろうなと思いながら取り付くと思ったより保持感が良い。


前回はスメアのデッドでしか動けなかったが今日は足が送れるぞ。


足が送れたら次の飛び出しも距離が出るぞ。


可能性出てきた。


今日調子悪くないぞ。


改めてスタートの姿勢を確認する。


もしかしたら右手に力が入り過ぎてヒールで逃せてないのではと思い少し脱力してみる。


浮けるではないか。


何度か繰り返して再現性も取れたのであとは2手目を気合で止めるだけ。


この時点で残り時間はゼロ。


本当に本当のラストトライ。


念入りにチョークアップして取り付く。


1手目、安定して保持感良し。


次の足送りも今までで一番スムーズにこなす。


2手目、飛び出した瞬間にいけたと確信した。


叫びながら全力で保持。


ここからは1級パート。


スローパーはやはり少し効きが悪いが保持出来た。


あとはポッケ取りで終わりだがここで最初の不安要素炸裂。


フットホールドが決まらず一度ポッケを取り損なう。


普段ならここで心折れてしまうところだったが色んな思いが駆け巡りグッと堪えることが出来た。


この瞬間がクライマーとして成長したなと感じた1手だった。


そしてしっかりフットホールドを踏み直してポッケを取り無事に完登。


ついにこの岩との決着がついたと安堵と喪失感の溜息を吐くも店の開店時間が迫っていることを思い出し慌てて撤収。


帰りの道中で一人喜びを噛み締める僕なのでした。




後日チェルシーの右にあるペコチェインも登り、晴れてチェルシー岩完全制覇となりました。




おしまい。





結局最終回も長くなってしまいました。


このチェルシー物語を動画にまとめてみたので本当にお暇な方は是非ご覧ください。


都合により割愛したペコチェインも悪戦苦闘している様子が見られるので楽しんでいただけたら幸いです。







ちなみに前回のてんちょーを探せの正解は…


いない


が正解でしたー。


ではまた次のネタが浮かんだら投稿するのでいつになるかはわかりませんがお楽しみに。