男の出産 | ひとりアーカイブス2012

男の出産

男の出産 松久淳著「男の出産~妻といっしょに妊娠しました~」を読む。本当は我が家の出産前に読んだ方が良かったのかもしれないが、出産後の今でもまた別の感じで共感できる。
これは著者が実際に体験した奥さんの妊娠→出産という課程を夫という立場で記したエッセイである。非常に読みやすい日記調の文面で書かれ、著者の心情の変化が見て取れてオモシロイ。そしてソコここに自分と同じ部分が出てきて親しみを持つ。違うところと言えば、著者は女の子を希望していたがオイラは男を希望していた事(結果的にどちらも男の子を授かった)。著者の奥さんは働いていたが、うちのカミさんは早いうちから仕事を辞めて出産準備をしていたこと…それくらいか。夫の職業も違うが、心情は同じだった。妊娠してしまえば出産まで、夫の出る幕は無いというが、だからこそ夫の考えることなど皆同じということか。
出産直前、予定日になってもその兆候が無いある日、著者の奥さんがテーブルの上に書き置きした手紙が出てくる…。著者は泣かなかったと書いているが、(巻末の解説で田中渉氏が書いたように)オイラも彼は泣いたのではないかと思う。その文章でなぜ泣くか、本当の意味は実際に妊娠→出産という課程を経た夫婦でなければわからないだろう。
奥さんの妊娠が発覚した時、全国の若きパパ達にこの本を薦める。唯一の男性向け妊娠本である。これを読んで何かができるわけではないかもしれないが、出産に対して「腹をくくる」のに丁度良く、家族への愛を再認識するのに必要である。


松久 淳
男の出産―妻といっしょに妊娠しました