私が受験した時代は、今から10年以上前なので、今の試験と違っている。
当時、税理士になりたいと思い立ったのが夏だった。
大手予備校の開講日まで時間がなかったので、なんと、私はユーキャンの簿記2級の本を読み
売掛金、買掛金というフレーズを覚えて税理士試験の簿記論の勉強を始めた。
今思えば、無謀・・・
これだけは言える!
当時の税理士試験の簿記論の勉強は、実務で非常に役に立っている。
当時の簿記論は、パズルと同じで、虫食い問題が多かった。
当時は、ひたすら総勘定元帳を四角形で表し、色鉛筆で色を塗り、仕訳を入れるとどう変わるかを図で理解していた。
これは、実務でも非常に使う力。
お客様の帳簿を見るときに、この力を使って解決することが多々ある。
実務でよくあるのが、解約する顧客が、『会計ソフトのデータをくれ』問題です。
私は、記帳代行でお受けしている場合は、会計ソフトのデータは渡しません。
お客様には記帳代行とはどういうことで、そのリスクは何かを常々説明しているわけで
それを承知の上で、記帳代行をお願いしているんです。
事業年度途中で解約の場合は、作成した途中までの総勘定元帳、試算表、消費税集計表を紙かPDFデータでお渡しします。
でも世の中の税理士・職員の中には、会計ソフトのデータがないと決算書を作れない人がいるんですね。
そういった人たちが、前任の税理士から会計ソフトのデータをもらってくれないと料金を上乗せします、なんて説明をする。
時間短縮なのかもしれないが、昔は会計ソフトなんてなかったわけで、
高齢の先生方は、それでも決算申告をしていたんですね。
会計データがないと引き継げないという人は、簿記論勉強しました?税法勉強しました?経験つみました?って聞きたくなる。
事業年度の途中で税理士を変更する場合は、ここではなく、責任の所在が問題と思いますよ!!
帳簿がぐちゃぐちゃだったなんて、よくある話で。
ひどいと直すのに1年以上かかる。
それを諦めず取り組み、解決した経験をつめば、新規でお客様とお付き合いすることは怖くない。
簿記論の受験で取り組んだ勉強方法は、実務でも使う。
とことん、取り組み、仕組みを覚えることです。
世の中には奇妙な帳簿たくさんある。
この帳簿を整理しないと、正しい業績、決算書、申告書は作れない。
その世にも奇妙な帳簿を攻略するためにも、簿記の知識は必要不可欠。