子供の頃から世界一の美女と言えば、エリザベス・テーラーだった。ハリウッドが作った偉大なる美人女優と言われるが、「エリザベス・テーラーが作った、或いは彼女が存在した故にハリウッドが輝いた」と言いたいほど、彼女の存在は別格中の別格な存在であった。中学生の頃から私に取っての「憧れの華!!」的存在だった。



日本には二度ほどしか来てないが、何時か何時の日か、自分の乗務する飛降機に乗って来ることはないものかと、一抹の望を35年間持ち続けたが、とうとう実物に出会えるチャンスは来なかった。そんな私にスイス航空のチーフ・パーサーの友人が、彼女に出会った時のエピソードを話してくれた。


彼女はスイスに別荘を持っていて度々スイスにやって来た。ある日のこと、友人が乗務したフライトに乗ってきた。ジュネーブ空港に着陸後、彼女の頭上の荷物入れコンパートメントが開かなくなって、中の荷物が取り出せなくなった!全ての旅客が降りた後にもどうにも開かない。そこでパーサーは地上のメカニックを呼んで無理にこじ開けさせた。皆が四苦八苦して開かずのコンパートメントをコジ開けて居るその様を眺めていた彼女は、ユーモアたっぷりにこう言った。『 この飛行機ごと買いましょうか?!私のホテルに届けてくださる?!』と。「ジョークも彼女しか言えないスケールの大きいものだった」、と言ってリズファンの私を喜ばせてくれた。



東北大地震のニュースがひっきりなしに流れる中、3月23日、彼女の死亡のニュースが飛び込んできた。ハリウッドの伝説がまた一つ消えた悲しい一日となった。そして昨日、彼女の亡骸は、生前交友が深かったマイケル・ジャクソンが眠る同じ墓地に埋葬されたとニュースが伝えた。その墓地にはウォルト・ディズニーも眠っている・・・



エリザベス・テーラーは、二度アカデミー賞に輝いた。今年のアカデミー賞受賞式を入院先の病院で、家族と共に楽しんだと報道された。彼女がお気に入りの今年の作品は、「英国王のスピーチ」だったという。


3・11以来、涙を流さぬ日は一日もない。心は常に東北の被災した人達と共にある。元気が出ない自分自身の日常を取り戻すことも必要と考え、気分転換に、映画「英国王のスピーチ」を見に行った。力量ある作品で、アカデミー賞4部門に輝いた傑作である。オモイッキリ笑えるシーンが何度か出てきたが、映画館の中で声を出して大笑いしたのは私ただ一人だった!!顰蹙モノかと思いもしたが、笑いを我慢せずには居られない。しかし皆黙って見ている。どうして笑わずに居られるのか見当がつかい?


古き良き時代の風格ある英国と出演した俳優達が素晴しい・・・・・・・・!