猫いわしのmy Pick

 

 今日はリラクゼーションサロンに「差別化戦略を採ってほしい」という話をします。 

 

多くのリラクゼーションサロンは、

 ・差別化戦略

 ・価格戦略

のいずれかの基本戦略で運営されています(戦略なんて考えていない所もありそうですが…)。

 

 当社の予約システムユーザーさんも一社を除けば上記に二分できます…その一社は地域性を活かし集中戦略を敷いています。

 

 そこで、質問です。

 

 現状、どちらの戦略のサロンが多いと思いますか?

 

 店舗数で言えば、価格戦略です。店舗数の成長率で言えば、圧倒的です。

 

 なぜか?

 

 おそらく次のような理由からでしょう。

 ・商圏内の競合をみて深く考えずに価格設定した

 ・高いと集客できないから

 ・価格戦略は消費衝動に最も効果的だから

ちょっと乱暴な分け方ですが、おおむねこのような考えに基づいて価格設定しているからだろうと予想します。

 

 

 ただし、よほどの幸運が無ければ一番目と二番目の考えで展開しているサロンは3年後には大半が閉鎖していると思います。それは、リラクゼーションサロンが価格戦略で長期的に成長し続けられるビジネスモデルではないからです(詳しい内容は機会があれば後日改めて…)。

 

 そこで、差別化戦略によって「オーナー」も「セラピスト」も「お客様」も、全てが幸せなサロンが増えてほしいと願っています。

 

 もちろん簡単ではありません。戦略が消費者にウケなければ3年どころか、半年も持たないかもしれません。だから勉強して、知識や情報をスタッフ全員と共有し、チーム一丸となってお客様に喜ばれる(求められる)サロンに仕立て上げなければならないのです。

 

 アンテナを張り巡らし、目を光らせてお客様のニーズやウォンツを見つけ出す。そのニーズ・ウォンツを満足させられる「強み」を工夫して創り出す。ここまでは最低ラインです。

 

 そうして産み出した「強み」をどうやって知ってもらうか。どこに発信すれば効果的に届くか。ホットペッパービューティーにお金を払って広告掲載すれば、ある程度は届くでしょう。ですが、それではダメです。広告宣伝費はホットペッパーに払う三分の一以下に抑えなければ、利益は残せません。ここでも創意工夫が必要になります。

 

 次に、発信したメッセージが届いてお客様が来店したら、その日の売上を確保して終わりではありません。せっかく知ってくれたのに、たった一度の機会で終わらせてはもったいない。

 

 常にすべてのお客様に対し「LTV(お客様の生涯価値)」を意識して、「また来たい」と思って頂けるような体験をしてもらう事に全力投球できるスタッフでなければならないし、思い出してもらえる仕掛けが無くては忘れられてしまいます。

 

 そのために、まずはスタッフが「仕事が好き、楽しい」と思えなければ、お客様には伝わらないでしょうね。そうなってくると、これまでの組織構成(業務委託者メインのチーム)では難しいかもしれません。

 

 「いやいや、業務委託じゃなければ採算合わないよ。」もし、オーナーがこんな感覚になったとしたら、そのサロンはそもそも成り立っていない状態ではないでしょうか。業務委託スタッフが採算の帳尻を合わせているとしたら、その状態はいつまでも続くはずがありません。スタッフにとっては、そのスタッフに合わせた収入が得られる組織でなければ、存在価値がありません。このことから目を背けては、これからの時代に生き残れるサロンにはなれないと思います。

 

 だから、やみくもに広告宣伝費を使ってはダメなんです。集客や売上を増やすことには意味がありません。収益(利益)を増額させる事に注目してください。

 

 余計なコストはかけない。少しでも利益率を高める。

 

 例えば、来店中に客単価を増額させる仕掛けは効果的です。お客様の心理や導線、視線の向く先などを考慮して客単価アップの仕組みを緻密に計算するのです。

 

 だからと言って、売り込み商品を用意して、担当セラピストに営業させると言っているわけではありません。コミュニケーションが苦手なスタッフも、営業されるのを嫌がるお客様もいるからです。スタッフが営業しなくてもクロスセル、アップセルのできるような仕掛けを考えてみてください。

 

 

 ここまで出来れば、生き残れるサロンになるはずです。まだまだやれる事はありますが、今日の所はこの辺で…。

 

 

 やれるところから始めましょう!完璧じゃなくても大丈夫。一歩ずつでも前に進むめば、必ず効果は表れます。自分を信じて踏み出しましょう!!