ウッドデッキ

シルヴァスタインのぼくを探しにじゃないんですが、インスリンカーボ比を探しに行きました。

1型でカーボカウントを実施している人は何を今さらの内容なんで、読む必要が無いかもしれません。
とても長い文書になってしまったのですが、自分でプログラムを作ってみようとか、カーボカウント実施しているけど大体でやっていて今一分からないと言う人がじっくり考えてみたらいいのでは?と思う内容を書きました。
書いている内容は難しくありませんが読むのが大変だと思うので、気が向いた時にでも読んでもらえると少しは役に立つかも?知れません。

カーボカウントを行ったらそれを基に注射するインスリン量を決めなくてはいけません。自身のインスリンカーボ比はどうやって決めたらいいのでしょう?

カーボカウントの講習を受けても私のインスリンカーボ比は教えてくれませんでした。
カーボ比を求めるための方法は色々教えてくれます。
血糖値が安定している食後4時間を目安に食べる・注射するなど色々実験して計測するみたいな・・・

でもいちいち実験するのは大変です。
ですがインスリンカーボ比は知りたいです。
わがままですね!
私は実験せずにインスリンカーボ比が知りたいんです!!

インスリンカーボ比をきっちり求めておかないとがんばって計算したカーボカウントがうまく利用出来ません。
どうすればいいでしょうか・・・

インスリンカーボ比を算出する有名な計算式に1500ルール1800ルール2000ルール2200ルールなどがあります。
統計的結果から求められた計算式です。この計算式で合う人はその時点で解決ですね。
私の場合はどれも合いませんでした。

原点に戻って(本などにも書いている)、
 1カーボ(10g)の糖質を摂取してどれだけ血糖値が上がるか → Xと考えます
 1単位のインスリンを打ってどれだけ血糖値が下がるか  → Yと考えます
XとYが分かればインスリンカーボ比は分かるし、別々に分かっていた方が血糖値を上げたい時や下げたいときにもすぐ対応出来そうです。

実はこれらは日常の記録だけでは分からないんです。
と言うのは食事をする事と注射を打つ事を同時にやっているから・・・
XとYの変数が2つあるんでどちらかの値が分からなければ連立方程式は解けませんね。
でも1型の人は両方を同時に行わない場合が必ずあります・・・そう低血糖時のブドウ糖摂取です。

低血糖時に血糖値を測定するのは誰でも行っていると思います。
この後に30分後の上がった血糖値も意識して測定しておくと、どれだけの糖質でどれだけ血糖値が上がるか(Xの自分のデータ)が取れます。
自分のインスリンカーボ比がきっちり分かっていない人はまずここを押さえましょう。

低血糖時60でブドウ糖10gを摂取し、30分後に110に回復したと仮定すると糖質10gで血糖値は50上昇している事になります。
Xは50になりますね。

Xが分かったので次はYを求めます。
食事前の血糖値が釣り合っている所を調べます。
カーボ量が分かっていれば合ってなくてもいいんですが、話を簡単にするためにひとまず釣り合っている所とします。
測定器の誤差は10%あると言われているのでその範囲で合っている所を調べます。(私は30まで入れてますが・・)

朝食前の血糖値が100で昼食前の血糖値が110だった場合は合っているので、先ず朝食時のカーボ(炭水化物)データを調べます。

朝食で5カーボ(炭水化物50g)摂取したとすると、 5 * X、X=50 なので5*50=250 になりますね。
注射を打たないと血糖値が250上がる計算になります。(おそろし~~)

ここでインスリンを打っている量が5だった場合はインスリン1単位で50の血糖値を下げている事になるのでインスリンカーボ比は1対1になります。
10単位打っていると1単位で25の血糖値を下げているのでインスリンカーボ比は2対1となります。
簡単ですね。合計250の血糖値を何単位で下げているかが分かれば、1単位でどれだけ血糖値が下がるのか、Yが出ますね。
食べた分の炭水化物量がきっちり分からない場合はコンビニのサンドイッチやおにぎりなど炭水化物表記のある物を食べた時のデータを調べればインスリンカーボ比が分かると思います。

これらの表記はわりと正確です。
私の場合はコンビニのサンドイッチやおにぎりは表記通りほぼぴったり合います。
表記が100gで書いてある時があるのでちゃんとグラム数をかけ算するのを忘れないで下さい。飲み物に多いです。
インスリン打つ時に100gのままインスリン単位を決めて「あれっ?何か単位少ないな」と思いつつ打って後で高血糖!
何度か失敗してます。(1回で学習せえよ~~)

実は食事前の血糖値を比べて誤差があった場合でもXが分かっているのでカーボが正確に分かっていればYを求める事は出来ます。
誤差が高くなっている場合は上がってしまった分インスリンの打つ量が足りなかったからなので、血糖値誤差のインスリン単位を実際に打った単位に加えてからYを求めればいいわけですし、下がってしまった場合は打ちすぎなので引いてから求めればいいわけです。

私はEXCELに血糖値・インスリン単位・カーボ量(炭水化物量)を入力しています。
朝と昼、昼と夜、夜と眠前の血糖値誤差が30以内だった値を集めて別のセルに表示させ、それを基にインスリンカーボ比を計算したものを別のセルに表示させています。
月平均も計算させています。

それら一覧を見て自分の適正なインスリンカーボ比を決めています。Xは固定にしてます。
体重の増減や気候の変化(温度差)によってインスリンの効きは変わってきますので、インスリンカーボ比は変化します。
毎回はやり過ぎかもしれませんがある程度データを取って傾向を見て行く事は必要ではないでしょうか。
本によると人によっては朝・昼・夕のインスリンカーボ比が異なる場合がある様です。(朝はインスリンが効きにくい)
私の場合はどれも大体同じです。
参考になれば幸いです。

--------< 追加 >--------------------------------------------
X値の測定時間を15分としていたのですがこの値についてご指摘があり、色々見直して見ると30分値の方が良さそうです。
私の記載通り行って指を血まみれにしてしまった方にはまことに申し訳ありません。m(_ _)m
(でも私の場合15分値を使用してますが・・・)

この30分値も1型の我々については適切性が薄いのですが、一般に行われている経口ブドウ糖負荷試験に基づいています。
この試験はブドウ糖を経口投与した2時間後の血糖値が正常範囲にもどるかで糖尿病であるか判定するもので、
正常者は30分値が最高値になると言う結果です。
ただこれは通常病気があるか無いか分からない人が2型糖尿病かを判定するための試験です。

時間的に余裕があれば1型に限れば1時間値の方がいいかもしれませんが、元々摂取しているブドウ糖が少ないため基礎のインスリンに負けて血糖値が下がり始めるかもしれませんし、病院では無いので他の要因も考えられます。
なので余裕があれば30分値と1時間値を計って、高い方で考えればいいかも知れません。
ガイドラインがありませんので、曖昧な記述になって申し訳ありません。

何分・何時間がいいか根拠のあるデータを知っている方がおられたら教えて頂けたらと思います。

計った値が適切であるかどうかの目安は、
1gのブドウ糖で上昇する血糖値 体重34kgでは7mg/dl 55kgでは5mg/dl 73kgでは4mg/dl
と言う記載を見つけましたので参考にして下さい。
グラフにしてみると体重との相関性がありましたので関数化してみました。

34kg ~ 73kgの体重の場合、7-(体重-34)/13=上昇血糖値

私の場合体重67kgですので上昇血糖値は4.46mg/dlになります。
実際は5mmg/dlで計算が合うので、まあまあ近い値になっています。