21世紀の資本 | 大自由の翼のブログ

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とあるセミナーでの参加をきっかけに、以下のドキュメンタリー映画に出会いました。



資本主義の歴史と現在の資本主義の状況と課題をまとめた映画だったのですが、血なまぐさと愚劣を感じました。

西洋が開発した資本主義とはこんなに汚らわしいものになってしまったのかという感覚に襲われました。


全部映画を見終わった時に感じたことが、トマスホッブスのリバイアサンだなと。


https://www.philosophyguides.org/decoding/decoding-of-hobbes-leviathan/


リバイアサンとは、人間の自然状態は、万人による万人の闘争と定義していますが、この映画を見て、これまでの資本主義も現在の資本主義も基本はこのリバイアサンがベースになっていると感じました。


違いとすれば、資本を誰が持っているか?の違いだけ。昔は王族や貴族が資本を独占し、それが資本家や国家に移っただけ。そして、この資本独占はイコール格差社会を生み出しているし、富を持つものだけが自由を謳歌し、貧困者は限られた富の中で生活して、労働を提供して何とか生活しています。最貧困層は、仕事すらまともにつけない有様です。


資本家を含めたお金持ちは、それ運も味方しているとは思いもせずに自分たちの実力だと勘違いしているという話に恐ろしさを感じました。そして、これはどんな人間にも起こりうることだと。

この映画で資本主義の歴史も振り返っていますが、確かに資本家や国家の中枢にある人たちが必ずしもとてつもないスキルを持っているわけではなく、大半の人が資産を相続してお金持ちでいるという話があり、貧困や格差の問題は解消できていないと感じました。


そして、衝撃だったのは、現代社会では、もはや資本主義は労働と関係しないという言葉。

IT技術が目覚ましい進歩を遂げ、AIも登場してきています。以前移動手段が馬だったのが車や蒸気機関車などが開発されて、馬がいらなくなったのと同様に、AIを含めた技術が進歩すれば、もはや人間自身が要らなくなる時がくると警鐘を鳴らしていました。

人間が作ったAIによって、人間の居場所がなくなるというのは何とも皮肉で屈辱的ではないかと思いました。


また、資本主義は、実は戦争とも深く繋がっていて、戦争すれば武器や弾薬が必要になるので、経済としては活性化するという側面を持っているという話も皮肉でした。


この映画を見て、こんな血生臭く、愚劣な資本主義は終わらせるべきで、人間の尊厳を回復して守れることを前提とした新しい資本主義が必要だと感じました。また資本を持っている人たちの意識改革が必要だとも感じました。そのためには、現在の教育システムをオールゼロ化して新しい教育が必要と感じました。