パラジクロロベンゼンのブログ

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別でブログ書いてたけれどこっちに引っ越しました。

主に小説や詩、雑感等をつらつらと書いていく予定です

Amebaでブログを始めよう!
  めんどくさい。これは僕の人生のある時点から、殆どの部分で自己の行動を決定付ける要因になっていた。何か行動を選択するときに必ず秤の片方に乗っかっている。
  特に何がめんどくさいかというと、人との関わりがめんどくさいものの筆頭である。勿論、社会人で仕事もしている僕にとって人との関わりを無にするのは不可能だし現実的ではない。だけどビジネスにおいては割り切れる。完全に仕事での関係性で完結させることができる。できるだけ人との関わりは避けたいと思っていた。

  ただ、ネットの中ではそうではなかった。その中ではその中だけの関わりで済むし、気分が乗らなければログインしなければいい。めんどくさいと感じたらアカウントを消してしまえばいいだけの話だ。


  4月の何日かだった。アメーバピグ。今もあるのかどうかは知らないが、そんなサービスがあった。当時の僕はそこが気に入っていた。人と本来的に関わりを持たずに面白い人を探せる。基準は僕が面白いと思うかどうかだけ。
  そういう基準で言えば、正直面白いとは思えなかった。ただ、僕が位置していた近くで初見同士の会話が垂れ流されていた。だからそこでの会話はさっぱり覚えていない。あまり記憶にないのだが僕はまるで小学生のような言葉を連呼していた。

  全部で何人かは記憶にないが5、6人はいたかと思う。僕が画面の端で座っているとガヤガヤと話し始めた。特に面白いとは思えなかったのだが、彼らの中で仕切っている風の女性が僕にも一緒に会話に加わるように促した。そして同じように、誘われた女性がいて、彼女は僕にいろいろと話しかけてきた。どうやら僕のプロフィールに興味を持ったらしい。どんなプロフィールを書いていたかは記憶にない。どうせ意味がわからないようなことを書いていたに違いない。

  彼女の記憶によると、僕は何を聞いてもまともな返事は返って来なかったらしい。僕はよくある初対面の会話という儀式、それは今まで何度も繰り返されていた儀式で、そういう劇場の役割を演じることに飽きており、面倒だったのだ。そういうわけで、期待されている誰でも予測され得る振る舞いを辞めて、違う振る舞いをすることにしていた。

  大抵の人はここで演劇を切り上げる。全く当然の反応であり、普通の振る舞いであると僕も思う。だけど、僕が求めていたのはその普通の篩をすり抜けた人のみだった。そういうわけで、そんな僕に特に話しかけてきたのは彼女とその集団のを仕切っていた女性の二人だけであり、仕切っていた女性は僕を誘った手前、気遣っていただけと考えると彼女だけだった。
  そうこうしていると、仕切っていた女性が部活と呼ばれるコミュニティを作り皆を誘っていて、僕も誘われた。僕は特にこういったコミュニティは大嫌いだ。めんどくさいなとは思ったが、ネットの中だけのコミュニティであり、気に入らなければさっさと辞めればいいだけなので参加することにした。