たとえば、算数の問題で
生徒が「10×5」の計算をしたとします。
このとき、僕は生徒に聞いてみます。
僕「どうしてそこで10と5をかけたの?」
生徒「えっ、だって、かけるんだと思ったんです」
僕「で、その『思った』という根拠は何?」
生徒「前に、先生から、
こういう問題はかけると習った気がするんです」
僕「あのさぁ、それ全部間違ってるんだけど……」
生徒「えっ、うそ!?」
僕「そんなやり方は、僕も、他の先生も教えていないはずだ。
ちゃんとしたやり方は全部ノートに書いてあるよな?
どうしてそれを確認しないんだよ?
どうして『思う』とか『気がする』とか、
単なる思い込みで問題を解こうとするの?
そんなの勉強じゃねえよ!!」
偏差値が40~50辺りをウロウロしている生徒は、
多くの場合思い込みの激しさが特徴として見られます
問題を解く際も、常に「思う」「気がする」のレベルで考え、
正しい知識を確認する習慣が皆無なんですね
たとえば、"I will protect you for your whole life." を訳すとき、
"whole" を「鯨」だと思い込んで次のような珍解答をします( ´艸`)
「私は鯨の一生のため、あなたを守ります」
僕が「その訳オカシイと思わない?」と聞くと、
「"whole" は『鯨』という意味だった気がします」
と生徒は真顔です
そんな生徒に僕は激怒します
「『気がします』じゃねえよ!
『オカシイ』と思ったら
辞書でちょっと確認するくらいしろよ!!
辞書で "whole" を探す時間なんてほんの数分だろ?
どうしてたったそれだけのことをやらないんだよ?」
このタイプの生徒は、
自学の際にも「思う」「気がする」でドンドン進めます。
ノートや参考書等を開くことは原則としてありません。
一週間もの間、間違った知識で問題を考え続け、
脳ミソにその間違った知識を刷り込んだ挙句、
「一生懸命頑張ったんですけど解けませんでした……」
こういう愚かな行為をする生徒は、
一つ一つのことをこなすのにも異様に時間がかかります。
それもそのはず、
根拠のない思い込みに捕らわれ、
間違ったやり方を何度も繰り返しながら
ドツボにはまっているわけですからね
時間がいくらあったって、
何一つできるようになるわけないだろ?
こんなのは勉強ではありません
ただの時間の浪費です!!
一方、成績が飛躍的に向上する生徒は、
課題で分からない問題に出会ったとき、
僕と一緒に作ったノートを一生懸命見直します。
参考書の例題をもう一度解き直してみます。
彼ら・彼女らは、
自分の知識が間違っている可能性を考慮し、
きちんと知識を確認するところから始めるのです
勉強するというのは、こういうことです
「思う」「気がする」を連発する生徒は
自分の勉強方法を見直してください!!