僕は、生徒指導において、
勉強の効率を常に意識しています。
どれを覚えてどれを覚えなくて良いのか?
一つのことをどれだけ広範に応用できるのか?
どういう思考方法をすると
より高度な内容を学ぶ際に活きてくるのか?
こんなことを常に考えながら
教えるべきことの取捨選択をしているつもりです。
結果として、テクニック的なものも多くなってきます。
(それが、生徒にとって分かりやすいかどうかは別問題です)
しかし、最近よく思うのです。
上位校受験の入り口までに必要なのは
テクニックよりも精神論
もう少し詳しく説明しますね。
偏差値40~50くらいの生徒が
偏差値60中盤以降の大学を目指すとします。
そういう生徒が偏差値60を超えるくらいまでを
「上位校受験の入り口」と僕は捉えています。
この偏差値60の壁を突破するには、
勉強の効率化云々というテクニック的な要素よりも
気合と根性で暗記や計算を極める方が大切です。
たとえば、「1週間で英単語100個を覚える」を課題とします。
後々偏差値が60を超えてくる生徒というのは、
いちいち文句を言わずに期日までに100個を覚えてきます。
一方、いつまでも成績が伸びずに
偏差値40~50をずっとウロウロしている生徒は、
「覚えきれない」「時間が無い」等と
文句ばかり言って一生懸命覚えようとしません。
「もっと楽な方法があるのでは?」と考え、
何度も書くとか、何度も解き直すとか、
地道な作業を嫌がるのもこのタイプです。
こういう怠惰な生徒から
「覚えられないのでどうすればいいですか?」
と質問を受ける度に、僕は次のように応えています。
「『覚えよう!』と思って必死になれば覚えるから」
もはや何のアドバイスにもなっていません(笑)
しかし、実際のところ、
いつまでも偏差値40~50くらいの生徒には
「覚えよう!」という気持ちの欠如が目立ちます。
「覚えられないのは●●が悪いからだ」等と、
覚えられない原因を他のことに転嫁して、
自分自身の問題からは目を逸らし続けるんですね。
そして、この手の生徒には、
いくらテクニックを教えても無駄です。
彼ら・彼女らには、
そもそも「覚えよう!」という気がありません。
そのため、テクニックの類もあっという間に忘れてしまいます。
テクニックを活かせるのは、
偏差値60超えの生徒達だけです。
彼ら・彼女らには、
「テクニックを習得し活用しよう!」
という心の準備ができているからです。
この「心の準備」というのは、
バリバリの精神論なんですね。