予習として完璧に調べる~参考書や辞書で調べさせる宿題を非効率的でも生徒に課す理由 | 江東区の家庭教師&ライターのみみずく~半蔵門線・大江戸線沿線及びオンラインで指導中~

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今回も大学受験生の指導に関する記事です。


僕の指導では、

基本的に2種類の宿題を生徒に課します。


1つめは、暗記や計算練習など、

単純作業を要求する宿題です本


「問題集の●頁から▲頁まで暗記してきて」


こういうタイプの宿題です。


今回の記事では、

こちらの宿題については触れません。


2つめは、入試の過去問などを与え、

解いてくることを要求する宿題です本


ただ、こちらの宿題に関しては、

ただ解いてくるだけではダメとしています注意


一旦、自分で解いてみた後、

その答について、参考書や辞書などを使って

しっかり根拠付け・裏付けするように要求しますむっ

(もちろん、解答や解説は与えません)


生徒にとっては、

この根拠付け・裏付けがとても大変なんですね~ガーン


とにかく時間がかかります。

しかも、調べたからといって

根拠を見つけられるとは限りません叫び


いずれも生徒の能力不足によります。

それを分かっていて、調べることを宿題に出します。


一見すると非効率的な宿題ですむっ


一部の指導者の中には、

「調べることを要求するよりも

答を教えて暗記させた方が早い!!」

とおっしゃる方もいらっしゃるでしょう。


僕は、このご意見にある程度同意しつつも、

本当に生徒の成績を伸ばしたければ

答を教えるだけではダメだと思っています。


高校入試までの勉強であれば、

「答を教えて暗記させる」でも問題ありませんよ。


でも、大学受験、特に上位校狙いの場合、

暗記だけで乗り切ろうとするのには限界があります。

(上位校とは、MARCH以上の上位私立大学や

旧帝大などの上位国公立大学を指します)


なぜなら、上位校であればあるほど、

考える能力が要求されるからですひらめき電球


その考える能力というのは、

受験生本人が自らの記憶を頼りに思考する能力です。


ただ、受験勉強を始めたばかりの生徒は、

そもそも記憶の部分が欠落しています叫び


ろくに知識が無い状態で考え込んでも、

それこそ時間の無駄に終わってしまいます。

だから、「参考書や辞書などで調べろ!」と指示します。


自分の手で調べた知識は、

記憶に残りやすいものです得意げ


何度も調べる経験をさせれば、

自然と知識が脳に刻み込まれるというわけです。


ただ、知識を定着させることが目的ならば、

むしろ暗記課題を反復させる方が早いです。

だったら、予習型の宿題は時間の無駄ですむっ


それにも拘らず予習型の宿題を課すのは、

「考える」ことの本質を生徒に理解してほしいからです。


「考える」ことは、当然知識を前提とします。

その上で、次の2点が重要になってきます。


1.結論をしっかりと根拠付ける(裏付ける)

2.あらゆる可能性を網羅する


生徒に「考えなさい」と指示すると、

多くの生徒はそれらしい答に辿り着きます。

その生徒に、僕は聞いてみます。


「どうして●●という答になったの?」

「▲▲という答の可能性は無いの?」


こういうことを聞かれて、生徒は返答に窮しますガーン


多くの生徒は、本当の意味で考えていません。


感覚に頼って何となく答えたり、

条件反射的に答えたりしているだけです。


もちろん、大学入試であっても、

このレベルでOKな場合も多いです。


ただ、このレベルの問題は、

上位校受験者であれば「出来て当然」です得意げ

これらの問題は、瞬殺しなければ話になりません。


その上で本当に合否を分けるのは、

上記1・2を踏まえて考えるべき問題です。


僕が、上位校受験生に要求するのは、

合否を分ける問題でしっかり得点するレベルですメラメラ


このレベルに達するためには、

常に上記1・2を踏まえなければなりません。

その練習として、調べることを宿題にしています。


差し当たっては

参考書や辞書を使っても構わないから、

しっかり根拠付けを行ない、

あらゆる可能性を検討した上で、

自分の解答を提示してほしいということです。


いずれ、受験生は、

この作業を自分の頭だけで行うことになります。


そこに至るまでの練習が、

予習として完璧に調べることの意義です。


最初は非効率的でも、

後々生徒の実力は飛躍的にアップしますアップアップアップ