【大阪・阪南市議選】「森友頑張れおばさん」落選
任期満了に伴う大阪府阪南市議会議員選挙(定数14)が17日投開票され、元議員秘書で無所属の池本奈央氏(33)が落選した。この池本氏。出馬を巡って、ちょっとした話題になっていた人物だ。
阪南市議選には19人が立候補し、349票の池本氏は最下位当選者の835票に届かず。池本氏がなぜ注目されたのかというと、学校法人「森友学園」が小学校建設を目指していた大阪府豊中市の国有地で3月、前理事長の籠池泰典(本名・康博)被告(64)が、参議院予算委員会のメンバーの視察を受け入れた際、「森友学園、頑張れーーー!」と叫んでいた女性だったからだ。
当時、籠池被告は「安倍内閣総理大臣からの寄付金があった」と発言したが、それをかき消さんばかりの池本氏や関係者らの声がワイドショーなどで生中継され、“森友学園頑張れおばさん”として一躍有名になった。
さらに、SNS上では池本氏がヘイトスピーチデモに参加していたとして、落選を呼びかける声も上がっていた。
池本氏に電話取材を試みたところ、「頑張れー」と絶叫していた人物と同一とは思えない、か細く落ち着いた声で本人が応答。選挙活動については、逆風は感じなかったというが、その他の質問には「他の候補者の方もいらっしゃるので、公平性の観点から、お答えさせていただくのは…」と応じなかった。
池本氏は選挙に合わせブログを開設。「お年寄りに優しい」「子育てしやすい」「住みたくなる」「まっすぐな子供を育てる」街づくりを主張した。自身が政治家を志したきっかけなどもつづり、人口減少が進む阪南市に若い力を吹き込むことを訴えたが落選した。
ある事情通は「過去の活動や主義・主張を封印して、当たり障りのないことしか言っていない。森友学園を応援していたくらいやし、当選してたら態度が変わってたかも。見た目にしても、話し方にしても変なところはないから、選挙熱心じゃない有権者だと投票してしまう可能性もあったが、市民はきっちり見ていたということだろう」と話した。