えんみは大学生のころ、
とある施設でボランティアをしていました。

路上生活をしていた家族が住んでいる施設でした。
家族なので、いろいろな年代の人が住んでいました。
もちろん子どもも住んでいました。


えんみが行なっていたボランティアは
子どもたちに勉強を教えることでした。


落ち着きがない子、
勉強がよくわからない子、
じっと座っていられない子、
話し続ける子、など
想像できないような過酷な環境で生活してきた子どもたちでした。

勉強を教えると言いながら
ほぼ勉強は教えていませんでした。


行なっていたことは
ただ話を聞くことでした。


人は話を聞いてもらえると
誰でも
受け入れられたと思い、
うれしくなるものです。


これは子どもだけではなく
大人もです。



子どものうちから
人は自分を受け入れてくれるのだ
という体験をすると
自分がいかに大切な存在かを
自然と知ることができます。


大人になっても同じです。



もし
子どものころに
あなたの話をたくさん聞いてもらえた
という経験がなかったら

「話を聞いて」
と周りの人に言ってみましょう。


あなたの話に耳をかたむけ
あなたの話を聞きたい人
はたくさんいるのです。



なぜならば
あなたは価値ある人間だからなのです。