【コラム31】学ぶこと考えること

三波ちぇこ
（埼玉大学教育学部心理カウンセラー養成コース卒業 )

もつ人の
心によりて
宝とも仇とも
なるは
知識なりけり

乾舟

上記の詩は

合気道師範佐々木の将人先生のもの。
（乾舟は号）
最近の情報化社会の中で
この言葉がしみじみ

大切だなぁと感じています。


知識を増やすこと、
勉強することはとても大切なことです。

勉強することによって、
行ったことのない場所について知ったり、
昔の知恵を知ったり、
身の回りの細かいことや、未経験のこと…
知識を増やすことが出来ます。

子供の頃の学校での勉強は特に大切。

数学の方程式を習ったって

普段使わないし…
と、おっしゃる方も多いですが
子供の頃の勉強は

知識を増やすためでなく、
考え方を学ぶ事だと思っています。

数学的思考方法や

文系的思考方法を身につけ、
人生における選択肢を

たくさん持つために大切です。



現在はインターネットが普及し、
分からない事は

すぐに調べる事ができる時代。

検索すればたくさんの情報が

ネット上に存在し、
すぐに答えがみつかります。

とても便利ですが、

便利は怠惰を生みだす可能性も持っています。

ネットで検索し

みつかった答えを

そのまま受け入れてしまいがちです。


ネットでみつけた情報が
必ずしも正しいものとは限りません。
せめてその答えが欲しい答えだったとしても、
正しいものか正しくないものなのか、
一度考えてみてください。


知識としての情報が

簡単に手に入る時代になって、
人々は「考える」ことが

減っているような気がします。


偉大な発明をした方々は

たくさん勉強したから
新しい発見をしたのでしょうか？


その発見についての情報は

存在していないのですから、
自らが考えて発見したのです。


ニュートンは

「リンゴが落ちた」事実から
「何故だろう？」と考え

万有引力をみつけたのです。



勉強することや学ぶ事は大切ですが、
その内容を

自分なりに考えてみることが

もっと大切です。

内容を否定するのではなく、
自分で考え、そして

自分の中に落とし込んでいく。

自分の中にたくさんの知識を溜めたらば、
自分なりの工夫で実践で用いたり、
アウトプットしていきましょう。


職人さんなどの技は「盗む」ものでした。
それは「学ぶ」のではなく、
「考える」に繋がっているからでしょう。
そして、自分なりの職人技が出来あがっていったのです。

形だけをまねて、一度受け入れる。
その形をそのまま出来るようになったら、
自分にあった方法を試行錯誤してみる。
結果その方法が一番しっくりくるものだった。

というのが師匠と弟子の関係だったのではないでしょうか。

このコラムをきっかけに

「考えること」について

考えてみてください。

知識に振り回されていませんか？。
 たくさんの情報の中で迷った時は相談を

(2015年8月10日著）

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