多くの人は不安や、悲しみ、怒りという感情をネガティブなものとして捉えているのではないでしょうか。
面白いことに、そういう感情って和歌を詠む上では結構役に立つことが多いです笑
例えば、
花にさき実になりかはる世をすてて浮葉の露と我ぞけぬべき (蜻蛉日記)
花が咲いて、実になろうとする世を捨てて、蓮の葉に浮かぶ露のように私自身も消えてしまいそうです。
みたいに不安な気持ちを露や、月の満ち欠け、花が散りゆく姿に喩えたりする。
つまり、自然界に自分の気持ちをマッピングさせると、あら不思議。
和歌の魔法にかかると、ネガティブだったはずの感情がニュートラルになっちゃうんです!!
私たちは自然や宇宙の一部として生きており、もっと俯瞰すると、私たちの心の中に壮大な宇宙が存在していることに気づきます。
月が満ち欠けすること自体は、ポジティブでもネガティブなことでもなく、自然のことわりであり、私たちも自然の中に生きる存在であるということは、どのような感情もポジティブでもネガティブでもないことに気づきます。
そういうことに気づかせてくれる和歌ってすごいです。