ライブレポ「ロックオイル砦の決闘」 | ジジークンドーへの道

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毎回、熱心にメモをとりながら観劇をして下さる、まやりぁさんが今回も忠実なライブレポを書いて下さいました。ありがとうございました。

終演から早くも2週間。西部開拓時代の熱い男たちの物語をお楽しみ下さい。





コンタ道(みち)







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ライブ日記『野良猫救済プロジェクト“ロックオイル砦の決闘”』新宿サニーサイドシアター(東京都新宿区新宿2丁目) 2013-08-16  


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ここからは、先々週の金曜日の日記。
 この日は仕事終わりに新宿へ。
 新宿駅から紀伊国屋書店前の通りを歩いて、新宿二丁目界隈にある劇場へ。
 
 劇場は新宿サニーサイドシアターという 雑居ビルの地下にある劇場。

 ちなみに住所は新宿2丁目。。。
 この劇場には数ヶ月ぶりに来たのですが、近くには喫茶・サントラもあり、相変わらず怪しかったです。


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 今回、私が見たライブは、『ロックオイル砦の決闘』という名のお芝居。

 20年程前、TBSの長寿番組『まんがはじめてシリーズ』のシナリオを担当していた坂田俊二さんが、「石油はじめて物語」と「ビリー・ザ・キッドの生涯」を原案として、ミックスさせて書き上げた、西部開拓史が舞台の痛快熱血正統派超小劇場ウエスタン。

 過去に2度の再演があったらしく、今回がめでたく3度目の最再演となったそうです。

 私は過去、2回の再演は見てませんが、見に行こうと思ったのは、コンタキンテさんが出演した為でした。

 コンタさんとは、元大川興業の構成員で、江頭さんの元相方。
 私が90年代から見続けている芸人さんの一人です。
 (下北沢駅前のOFFOFFシアターでの単独ライブも見に行ってます)
 
 今回のライブの会場は客席はひな壇形式で、最上段の席でも十分に見やすかったです。
 私は前から3列目で見ることにしました。
 ちなみにチケット代は前売り価格で2,500円。
 客入りは、ほぼ満員でした。



 客席が埋まり、7時過ぎに軽快な音楽が流れて、物語がスタート。。。

2人の男女が登場して、リボルバー拳銃が生まれた場面を再現。
 ちなみに男性はリボルバー拳銃を作ったサミュエル・コルト。
 このガンが作られた為にアメリカの西部開拓時代が生まれた事を印象づけてました。

 なお物語の主役はビリー・ザ・キッド。
 ビリー・ザ・キッドには懸賞金がかけられたいが、1人でアメリカ西部を孤独の旅をしていた。
 ある地域ではビリー・ザ・キッドの兄と名乗る見知らぬ男が、インストラクター
として、ガンマン教室を開いて、生徒を騙す悪徳セミナーを開催していた。
 実際に生徒達に教えている時、本物のビリー・ザ・キッドが登場。
 ビリー・ザ・キッドは、見事にニセ講師であるインストラクターとのガンマン対決で勝利してインストラクターを射殺。 
 ちなみにインストラクターはコンタさんが熱演。
 お笑いライブで見せるような小ネタを織り交ぜながら演じて、いつものコンタさんでした。
 
 また1人射殺した、ビリー・ザ・キッドへパット・ギャレットがやってくる。
 パット・ギャレットはビリー・ザ・キッドがアウトロー生活を危惧して、パットが経営している牧場での生活を勧めるが、ビリー・ザ・キッドは拒絶。
 パッドが話した、牧場近くの夕日に照らされて、小金色の光りを放つトウモロコシ畑の魅力にビリー・ザ・キッドは心をときめく事もあったが、意固地となり、またしてもビリー・ザ・キッドは去っていった。。。
 
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 場面は代わり、コンタさん演じる男性(エドワード・ドレーク)が地面から黒い液体を発見した。
 この液体こそが、ロックオイル(原油)であり、教授が『これで生活が変わる。』とロックオイルを絶賛。
 エドワード・ドレークはロックオイルを探す事を決意したのであった。

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 エドワード・ドレークが自宅である牧場に帰ると、妹、弟、母親がいた。 
 この牧場は父親が作った牧場であった。
 一時期は地元の大富豪に差し押さえられていたが、少しずつ借金を返しながら、昨年の6月に再び、エドワードが買い戻したのであった。
 そして、買い戻した牧場で、初めてのトウモロコシ畑の収穫時期が近づいていた。。。
 その牧場にビリー・ザ・キッドが尋ねてくる。
 キッドは偽名を使って自己紹介。
 妹、弟、母親はキッドを歓迎したが、エドワード・ドレークは疑惑を抱きながら、接していた。
 キッドはこの牧場で育てられている、トウモロコシ畑に靡く黄金色の光景をパット・ギャレットが育てようとしていた、トウモロコシ畑とオーバーラップしようとしていた。。。

キッドはエドワード・ドレークの家には、一泊だけのつもりだったが、居心地が良かったのか、滞在するようになった。
 最初は警戒していたエドワード・ドレークもキッドとうち解け合い、キッドも母親にガンを手渡し、牧場の生活を楽しむ生活が続いた。
 平和な生活が続くかと思ったが、エドワード・ドレークが敷地内に掘った穴から、ロックオイルが噴き出した。
 自宅でロックオイルを見つけた事に大喜びのエドワード・ドレーク。
 しかしロックオイルによって、黄金色のトウモロコシ畑が真っ黒になってしまった光景を見て、キッドはショックを受けたのであった。
 
 ロックオイルが発見されてからは、エドワード達の生活は代わり、ロックオイルの算出業務が忙しくなった。
 そんな光景を見て、キッドは嫌気がさして、エドワード達から去ろうとした。
 その時に地元の地主であるクラントン兄弟がやってくる。
 クラントン兄弟は地主である権力を利用して、ロックオイルの権利を横取りする為にエドワードの土地を一方的に買い取る事を宣言。
 エドワードが『そんな事は許される事はない』と反論するが、この地域では検事や保安官もクラントン兄弟達に買収されていた。
 そんなクラントン兄弟の傍若無人な行為を見て、キッドは激怒して拳銃を放つ。
 その拳銃を見て、クラントン兄弟はキッドがアウトローとして懸賞金がかけられた、ビリー・ザ・キッドである事を分かる。
 エドワードはクラントン兄弟の行為は『昔から仲良くやってきた。そんな横暴な行為はしない』と言って、無視をしていた。
 そして、数日後、妹、弟が牧場で仕事をしていたら、弟は何者かに拳銃で撃たれて亡くなった。
 弟が亡くなった事で目が覚めた、エドワード達はクラントン兄弟と戦う為に拳銃を持つ事を決意した。
 しかし、エドワード達はキッドを入れても、4人。
 クラントン兄弟達は地元の保安官が仲間になっていて、数十名。。。

 人数でも不利であったが、キッドは『仲間を連れてくる!』と言って、一緒に戦う用心棒(ガンマン、インディアン)を見つける為に馬に乗り、走って行った。。。

 キッドの説得で、5人の仲間が見つかり、エドワード達の尊厳を守る戦いが始まったのであった。。。。

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 舞台は約2時間。
 雰囲気的には荒野の七人のような世界観を感じられて、テンポがいい舞台でした。
 一番の特長は出演者は6人。
 キッド、コンタさん以外の4人の役者さんは、『エドワードの兄弟、母親』『キッドが連れてきた用心棒』『クラントン兄弟の用心棒』等を何役も演じてました。
 
 ガンマン対決はスピーディに行われていたので、舞台裏では着替え等が大変だったと思います。
 他人数で演じても問題ないと思った舞台ですが、少ない人数で1人で何役も演じる役者の演技力の凄さを体感できました。
 ちなみに舞台には大掛かりなセットは皆無。
 役者の演技力と音楽だけで、西部開拓時代の世界観を見事に表現されて良かったです。

 特にキッドが連れてきた用心棒達がエドワード達の牧場を目指す為に5人が馬に乗る走るシーンは本物の馬に乗っているような印象を感じられて見事でした。

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 物語の最後はクラントンが用意した保安官(パット・ギャレット)とキッドが対決をして、キッドが心臓を打たれて亡くなります。
 ここらへんのストーリーもオリジナルと同じで、微妙にリンクしてました。

 西部の開拓時代の物語でしたが、鉄道の建設、ロックオイルの発見でガンマン達の生活環境が変化しながらも、必死に生きていこうとしたキッドの生き様が印象に残った舞台でした。

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 2,500円でこの内容は大変お得です。
 某自称アイドルの早○亜希さんが出演する芝居は北千住でありますが、チケット代は6,800円。。。
 チケット代の価値は、ライブを見たお客さんが判断するモノですが、6,800円を払ってでも、満足できるかどうかは。。。。(以下、自主規制。苦笑)

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 前作同様に事前に原作をチェックしないで、コンタさん目当てで観に行ったので、見終わった後の衝撃は凄かったです。

終演後にコンタさんとの会話でも話題にしたのですが、6人で上演した舞台とは思えないような見事な世界観を感じられた芝居でした。

 ちなみにコンタさんは、舞台ではロックオイルを発見して、牧場の責任者的な立場のお兄さん。
 最初のインストラクター、用心棒(ユル・ブランナー)を演じた時にはコミカルな動きを見せて、笑いを取ってました。

 個人的には、玉置さんも休養してしまい、役者が少なくて大ピンチのOK興業の本公演に出演して欲しいです。。。