経済関係
16日前場の東京株式市場では、物色範囲を広げ、一段高の展開となった。13日の米国株式が好決算期待を背景に続伸した流れを受け、買いが先行。新興市場の値戻しが進んだ上、為替相場の円安・ドル高基調も市場心理の改善につながった。250億円規模の買いバスケットや2000枚の先物買いが観測されたことも現物株指数の上げ幅拡大につながった。平均株価は午前10時43分に1万6718円97銭(前週末比182円43銭高)まで上伸する場面があった。
市場では、「先週SQ(特別清算指数)算出後に一段高となり、先高意識が強い。日米とも決算への期待が株高につながっている。NYダウはいよいよ1万2000ドルを視野に入れ、米主要企業の好決算、米国株高の方向性が鮮明化すれば日本株の出遅れ感が浮き彫りになろう。中小型株の底入れ、反転の動きも心理的に影響が大きい」(東海東京調査センターの矢野正義・シニアマーケットアナリスト)との声が聞かれた。
平均株価は前週末比170円74銭高の1万6707円28銭と大幅に続伸し、取引時間中では5月11日以来の高値水準となる1万6700円台を回復した。東証1部の騰落銘柄数は値上がり1364、値下がり236。出来高は7億2418万株。売買代金は1兆73億円。東京外国為替市場では、1ドル=119円台後半(前週末終値は119円16銭)で取引されている。
三井住友銀リース(非上場)と合併する住友リースが上場来高値を更新。東京リース、UFJセント、興銀リース、ダイヤリースなどのリース株をはじめ、フィデック、アイフル、三洋信販、オリックスなどノンバンク株が幅広く買われ、東証の業種別株価指数でその他金融は値上がり率トップ。三菱UFJ、三井住友、みずほ、りそなHDなどの大手銀行株や、T&DHD、三住海上、日本興亜、損保ジャパンなどの生損保株も引き締まった。住友不が上場来高値を、菱地所、三井不は年初来高値を更新するなど不動産株も物色された。ナスダック指数高を映し、TDK、京セラ、キヤノン、ソニー、シャープ、NECなどの主力ハイテク株が堅調。フィラデルフィア半導体株指数(SOX)高を受け、アドバンテス、東エレクが新値取りに進むなど半導体関連株も上げ基調を強めた。ソニーに対しパソコン用リチウム電池回収問題で賠償請求検討が伝えられた東芝は出来高トップとなり次第高。住金、新日鉄、神戸鋼、JFEなどの鉄鋼株も高い。ソフトバンク、ヤフーも堅調。個別では、金門製が買い進まれ、値上がり率トップ。モルガン証がレーティングを「オーバーウエート」に引き上げたNEOMAXや、CYBOZU、日立ツール、フジ住宅、アークスなども上昇した。
半面、武田薬、アステラス薬、小野薬、久光薬など薬品株の一角が軟調。個別では、今3月期連結推定で一転経常減益のモリタが年初来安値を更新し、値下がり率トップ。今5月期連結で大幅最終減益見通しの東洋電、今2月期連結推定で一転最終赤字24億円のレナウン、前週末13日に福岡銀などとの資本・業務提携、今3月期連結推定の一転最終赤字を発表した九州親和、今11月期連結経常利益予想を下方修正したユーシンなども安い。
