がんが見つかった芸能人の発言や、がんに関する報道で気になる言葉が「毎年検診を受けていたのにがんになってしまった」。

これはおかしい。

がんになったことと検診を受けるか受けないかは全く関係ない。
検診を受けても受けなくても、がんにはなる。

検診を受けて異常なしだった、それでわかることは、「その時点ではがんはなかった」ということ。
もちろん見落としもある。世の中には100%大丈夫ということはあり得ないから。
前回の検診の後からがんが大きくなり始めたのだ、と考えるしかない。

私も毎年マンモグラフィーを撮っていた。前年の7月には異常なしだった。
でも翌年の7月にはすでに1,5㎝のしこりがあった。
1年でそうなったのだ。

検診を受けていたのに何で?という気持ちは、正確に言うと「もっと早期発見できなかったの?」という思いと言える。
それは検査の精度やがんの種類、できた場所によって人それぞれ。
自分のがんは、自分だけのものだから、他人と比べられない。そんなもんだと思うこと。
今発見できたことを良しとして、これから自分がどう生きるかをじっくり考えて、がんをなだめながら歩んでいくこと。
それが大事と思う。

最近がんに関する報道で気になることが多い。
悲劇のヒロインであるかのようなふるまいや、不正確な情報をやたらと誇張し、重大さをアピールするかのような報道。

世の中にごまんといるがん患者の気持ちを逆なでしているのがわからないのだなあ。

久しぶりにブログを開いたのだが愚痴っぽくなってしまった。
最近すごく気になっていたので。

放射線性肺炎のほうはぼちぼち。
まだ息苦しい時もある。じっくり治していくつもり。

パクリタキセルが終わって、秋にはだんだん元気になるだろうから、少し出かけてみたり、関西オフ会があればぜひ参加したいと思ったりしていたのだけれど、体調が良くなくて残念。

ともあれ、秋も深まってきた。秋は一番好きな季節。

私は、がんになったことで自分の生き方を根本から見つめなおし、生きる姿勢を変えていくことができた。あまりにも忙しくて考えることもせずに突っ走ってきたけれど、立ち止まってじっくり考えることができた。「キャンサーギフト」って本当だと思う。

いかに良く生きるか、いつも考えながら毎日を丁寧に過ごしている。

みなさまもどうぞお体御大切に。


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