卒業後の就職率の高さ ?  についての定員割れの私立女子大学のアピール

 

福岡市内所在の私立女子大学の1つで、文部科学省が私立大学に対して行わせている毎年度の報告から成立している大学ポートレートによれば、定員割れしている福岡女学院大学のホームページに展示された記事を見たら、 <  福岡女学院大学は、 有名企業400社  への実就職率ランキング(大学通信調べ2023)において、九州内の私立女子大学の中で自校が第1位 である >  という趣旨の記載があった。その記事によれば、福岡女学院大学は、「大学通信調べ2023」を援用して、どの会社企業であるのかまでは具体的には分からない < 有名企業 >という限定的な一群の400社  への実就職率ランキング(大学通信調べ2023)において、九州内に所在するという記載はあるものの、どの私立女子大学であるのかまでは具体的には分からない他の「九州内の私立女子大学」との比較で、自校が第1位 であると主張している。

福岡女学院大学が有名企業400社への実就職率ランキング(大学通信調べ2023)において九州内の私立女子大学の中で自校が第1位であると記している際の「九州内の私立女子大学」とは、福岡女学院大学以外に、 福岡県内所在の筑紫女学園大学、 西南女学院大学、 九州女子大学、 福岡女学院看護大学、 さらに、長崎県内所在の活水女子大学、そして、 熊本県内所在の尚絅大学という6校しかなく、福岡女学院大学を含めると、合計7校である。

文部科学省が私立大学に対して行わせている毎年度の報告から成立している大学ポートレートによれば、九州内所在のこれらの7つの私立女子大学のなかで、看護師などの養成に特化し、主に医療機関だけに就職が限定的であって、一般企業への就職がほとんどないいわゆる看護師養成専門大学である福岡女学院看護大学以外の 他の6つの私立女子大学 はすべて 著しい定員割れ状態である。福岡女学院看護大学だけは単年度入学生数でも4年間の総定員数でも余裕を以て定員を充足している。著しい定員割れ状態の只中にある福岡女学院大学は、 < 有名企業400社への実就職率ランキング(大学通信調べ2023)において、九州内の私立女子大学で、第1位である > と記している。

福岡女学院大学が < 有名企業400社への実就職率ランキング(大学通信調べ2023)において、九州内の私立女子大学で、第1位である > と強調的に記しているのは、現況が自校と同じく著しい定員割れ状態にある九州内所在の他の上述の6つの私立女子大学だけを比較対象とするからである。仮定として、九州内所在の他の上述の6つの私立女子大学以外の国立大学や公立大学や私立大学をも比較対象とするとしたら、福岡女学院大学は < 有名企業400社への実就職率ランキング(大学通信調べ2023)において、九州内の私立女子大学で、第1位である > の中で、有名企業400社への実就職率ランキング(大学通信調べ2023)において、第1位 であるとは書くことはできない可能性がある。

現在の日本では就職採用でも男女の差別は法律で禁止されているし、男女平等が進んでいたり、女子大学が共学化したり、大学進学志望の女子高生にとって大学進学の行い易さのいわば特区にはなっていないこともあり、女子大学であるからということでの会社企業への就職採用され易さにもつながらないし、大学についても、学校法人が開設する私立大学と同様に旧七帝大を含む国立大学や公立大学も現在は法人化され、もはや国立大学法人乃至は公立大学法人になっている。公立、私立、国立という法人の相異はあるが、従来の私立に加えて、公立と国立の大学も法人化され、すべての大学が法人になった現在の日本では、大学の男女共学か女子だけかや私立公立国立という設置と運営の母体という点の相異での各グループ内比較よりも、大学が所在する同一の地域内、特に、同一の都道府県内や市町内に所在する複数の大学間の比較での各大学の位置付けが重要である。

就職率について、「有名企業」という曖昧な基準ではなく、東証一部上場企業という企業特定的限定的基準での就職率という点から見た福岡県内所在の大学間での福岡女学院大学の位置付けが大学受験の女子高生たちには気になるところである。

東証一部上場企業という企業限定的特定的基準での就職率という点から、福岡女学院大学と同じ福岡県内所在の他の6つの大学、試みに、旧七帝大の1つである 九州大学、福岡女学院大学と同様にキリスト教系である 西南学院大学、 かつての旧制の西南学院から分かれて創設された福岡高商を学祖とする 福岡大学、 旧制の福岡女子専門学校を起源とする 福岡女子大学、 小倉外事専門学校を経て北九州外国語大学に起源をもつ 北九州市立大学、 福岡県立保健婦学校を経た福岡県立保健婦養成所と福岡県立保育専門学院を学祖とする 福岡県立大学 という6つの大学との比較で、福岡女学院大学の順位を発表することは、文部科学省が私立大学にその現況を毎年度報告させた結果が掲載されている大学ポートレートによれば大変に大幅な定員割れの現在の福岡女学院大学にとって、定員割れ解消のための大学進学志願の女子高生への大変なアピールになるであろう。

文部科学省が私立大学にその現況を毎年度報告させた結果が掲載されている大学ポートレートによれば福岡女学院大学と同様に大変に定員割れしている福岡県内所在の筑紫女学園大学、西南女学院大学、九州女子大学、福岡女学院看護大学、長崎県内所在の活水女子大学、熊本県内所在の尚絅大学とのどこの会社かも分からないし、具体的に明示も行われていない「有名企業400社」への就職率という点での比較では、文部科学省が私立大学にその現況を毎年度報告させた結果が掲載されている大学ポートレートによれば大変に大幅な定員割れの現在の福岡女学院大学にとって、自校の定員割れ解消のための大学進学志願の女子高生へのアピールにはなり難い。

女子大学生は、どの企業会社に就職採用されるのかで、社内結婚にしろ社外結婚にしろその会社企業への就職後の結婚にも、結婚生活の中での出産や子育てでも、定年退職の時までの勤務継続することができるのかが左右される。

結婚後も勤務継続可能であれば、夫婦共働きで家庭全体の世帯収入が高く、子どもたちの進学や留学などについても、住宅新築それ自体の建築費やその際の財産になる程度の高額な土地の買い入れ乃至は高規格のマンションの購入についても経済的に自由になる。

単に就職すれば良いのではなく、大企業か大企業に比べて給与も退職金も少ない中小企業かどのような規模の会社企業に就職するのかは、高校からの進学先の大学に左右されるのをよく考えた方が良い。卒業した大学の如何で、就職採用先の会社企業の何れかが左右される。これが日本の現実である。