大日本帝国海軍の途中から新たに追加された「隠れた設置目的」と海上自衛隊について
大日本帝国陸軍の設置目的とは、大日本帝国の国防と国民の生命安全や財産保全と商業経済活動の自由などのために主に陸上において軍事的な人的施設と物的施設で軍事作戦を遂行するということであるが、大日本帝国陸軍のその設置目的に対応して、大日本帝国海軍(略称、帝国海軍)は、大日本帝国の国防と自国の船舶の安全や海上通商路の維持のために主に海洋海上や沿岸地域において軍事的な人的施設と物的施設で軍事作戦を遂行することを設置目的とする。この設置目的は帝国海軍だけに特有ではなく、総じて世界各国の海軍の設置目的に共通的であろう。
ところが、帝国海軍には、その創設時からではなく、226事件以後国民の期待から新たに追加された設置目的がある。それは、大日本帝国陸軍のクーデターに対する帝国海軍の監視や抑止と鎮定である。
自らを大日本帝国陸軍の後身で継承を必ずしも肯んじていない現在の陸上自衛隊とは相異して、現在の海上自衛隊は、積極的に、自らを帝国海軍の継承的後身であると公言している。
大日本帝国陸軍のクーデターに対する監視や抑止と鎮定というその創設時からではなく、226事件以後国民の期待から新たに追加された帝国海軍の設置目的も、帝国海軍の継承的後身であると公言している現在の海上自衛隊にも当然に継承されていると考える。