定員割れ短期大学の学生募集停止決定理由の不合理さ

 

 この度、福岡女学院短期大学の令和7年度以降学生募集停止が令和5年12月1日開催の学校法人福岡女学院理事会から決定され、発表された。

 同学校法人は、その理由として、短期大学から4年制大学への受験生たちの指向、18歳人口の減少などという最近の社会状況の激変を挙げている。

 同学校法人の開設学校には、令和7年度以降学生募集停止される福岡女学院短期大学以外に、4年制の福岡女学院大学という高等教育機関がある。

ところが、福岡女学院短期大学とは相異して、福岡女学院大学は、4年制の女子大学であるにもかかわらず、私学共済・私学事業団の私立大学版の大学ポートレートによれば、福岡女学院大学は、最近年々連続して、かなりの単年度定員割れや、それによる1年次生から4年次生までの大学全体の学生実総数において、すでにかなりの総定員割れである。

 福岡女学院大学とは相異して、西南学院大学、福岡大学、九州産業大学などという福岡市内所在の他の私立大学は、単年度定員割れや1年次生から4年次生までの大学全体の学生実総数で総定員割れなど一切なく、むしろ、入学試験で不合格者を多数出したり、文部科学省に申請して、入学定員増を行なっている。

4年制大学である福岡女学院大学が、4年制の女子大学であるにもかかわらず、私学共済・私学事業団の私立大学版の大学ポートレートによれば、最近年々連続して、かなりの単年度定員割れや、それによる1年次生から4年次生までの大学全体の学生実総数において、すでにかなりの総定員割れしている理由は、福岡県内、山口県を含むその隣接の県内、九州地方内のその他の県という地域社会における地域住民たち、受験生たち、高校生たちなどのいつまでも小規模私立大学のままであり続けてしまった福岡女学院大学への支持や信任の極めて著しい激減にあるようにも考え得る。地域住民たち、受験生たち、高校生たちなどの大学選好は、高校や予備校などで指導されるように、やはり、国公立の大学、私立でも大きな大学でもあるメジャーな大学である。今後も、福岡を含む全国の小規模私立大学は次第に閉学倒産することになる。短期大学が少子化の影響と4年制大学や男女共学大学への高校生たちや受験生たち指向で閉学に追い込まれたのではない。小規模私立大学は、自分が在学している間は閉学倒産しなくても、卒業後間もなく、倒産閉学することになる。しかも、その時期は10年前後以内であろうと考える。