金曜日は娘の結婚式
つう訳で 5時に起きて…
後輩の経営する床屋へ
6時に髪をセットしてもらう
持つべきものは後輩だわ…
「お祝いなんで…」
そう言って料金も取らなかった
息子に迎えに来てもらい
3人で 良い日旅立ち
国府宮から名古屋
名古屋から東京
おお マウントフジだ
娘とディズニー旅行に出掛けていた頃を思い出す
東京から小山
おいおい どんだけ遠いねん
こめんねーごめんねーでお馴染み 栃木に来たっぺ
駅のそばにある会場を探す
すぐに到着
ドリームウォール
今どきのレストランウエディングといった感じの店
規模も小さく こじんまりとした結婚式を挙げる
店内は綺麗
洒落ているね
身内と数人の友達だけだから充分な感じだな
小さいがチャペルもある… 当然か
オイラ世代だと 大会場に100人近く集まって 何度もお色直して 山盛りの引き出物を持って2次会… といった大変な行事だったな…
ちなみにオイラは結婚式はやっていない ママちゃんがやりたくないって言ったからね
娘達も自分達が挙式を挙げたかった訳でもなく お婆ちゃんの結婚式をして欲しいといった願いを叶えてあげた…
優しい奴らだな
オイラのときも 婆さんや爺さんは結婚式をして欲しがっていたが たった1日 自分が見せ物になるために何百万も使うのが嫌だったし ママちゃんも結婚式否定派だったからね…
オイラは みんなの意見を無視してやらなかったから お婆ちゃんのために挙式を挙げた娘達を褒めてやりたい
さっそくお着替え
じゃじゃん パパちゃん指揮者になりました
とか ブログに載せたけど 息子の時も同じ事を書いたな
で 見る人見る人が 「モーニング似合いますね」と言ってくれる
もちろん「そうやろう」と返事をする
だって 自分でもやたらと似合うと思う…
と言うのも モーニングや紋付袴は ある程度タッパがあって ちょっとデブなら誰でも似合うんだよね
オイラに条件がピッタリなんだわ…
暇なんで ママちゃんと写真撮る
そして一息していると…
「お父さん バージンロードを歩く打ち合わせをします」スタッフが呼びに来る はあ
おいおい 聞いてないよー
「息子に代役を…」
「いやいやそれは…」的な…
逃れられる訳もなく
リハーサルに参加
娘が嫁に行くか… 感慨深いな…
こんな姿を見ていると感慨深くて オイラ 泣いちゃうかも
とか 思ったよ…
とりあえず両家の親族で記念写真
新郎新婦とオイラ達夫婦で
息子も一緒に
娘とツーショット
ひと通り写真を撮り 待つ…
せっかくなんでね
ママちゃんも入る
おやくその1枚
とか やっている間に時間がきて 挙式がスタート
おっさん めっちゃ必死
娘の晴れ舞台を オイラのせいで台無しには出来ない
ぱぱぱーん 入場が始まると…
既に新郎側の女の人達が泣いている
おいおい嘘だろう まだ始まったばかりだぞ
オイラ 歩くのに必死なんだけど… 右足出して一旦揃えて 左足出す的な
右足出して左足を動かし足を揃える… 次は左足を出さないといけないのに いつい右足を出しそうになる
えっと 新郎と握手して 娘の手を…
忙しくて感動どころじゃねぇーよ
やっと落ち着いて座り辺りを見ると…
新郎の友達が引くほど泣いているおいおい 感動するようなシーン まだないだろう 感極まるのはえーよ
後さ… 誓いのキスな…
男親としては娘のチューを見るのはビミョーだよな
感動の手紙とやらもいらないと 娘に言ってあったから 読まずに手渡し
やたらと オイラの出番がある…
調印式をする
おいおい 聞いていないけど…
これも聞いてないよー
ってな感じで オイラが感動する瞬間はなかった
まあ いいけど… どうせオイラは血も涙も無い冷酷無比な男さ
そつなく式は終わりを迎えた
そして ケーキ入刀
コレ ウエディングケーキね
ファーストバイト的な余興を経て…
撮影会
似たような写真ばかりだが ついつい撮ってしまう
そして食事会的な披露宴
また 新郎の友達が乾杯の挨拶で泣いている お前の情緒はどうしたんだ突っ込んでやりたかったが我慢
なのにママちゃんが「頑張れ」とか声を掛けている
止めてやれ そっとしといてやれ…
アイツ 泣きながら苦笑いしているから…
義理の息子よ 結婚式で泣いてくれる良い友達を持ったな
そして食事会がスタート
メニューね
とりあえず前菜…
「お父様はお魚が嫌いだと事で お肉のテリーヌを用意しました」スタッフが説明する…
娘に オイラ 魚嫌いだからと言っておけ そう言った事を忠実に守ったようだ
ママちゃん達のは魚のテリーヌ…
いやいや そこは全員の料理を肉にするんじゃないのか
そして ポタージュ
普通のパンと胡桃とレーズンの可愛いパン
そして…
「お父様はお魚が…」デジャブかっ
みんなが魚を食べている中…
オイラはブタ
ちょっと恥ずかしい… うそうそ 全く気にならない むしろ嬉しい
肉最高
そして メインはフィレステーキ…
しまった オイラのはサーロインにしてと頼ませればよかったな
…なんて ウソウソ
フィレでもめっちゃうまかった
デザートはケーキ
そして 〆のウエディングケーキ
娘が自分の分をくれた
ってか もうみんな腹いっぱいで食えねえらしい
そういえば 食事中に「お父さん 寂しいでしょう」とスタッフに聞かれる…
「いや 娘には出来る限りの事をしてやった なんの悔いもないから寂しくはない」
そう答えると…
「そこまで言い切ると凄いですね」とスタッフが感心していた…
親なんて みんなそうじゃないのか
子供達にはオイラの出来る事を目いっぱいして育てた…
子供達にしてみれば もっとこうして欲しかった とか思う事はあるだろうがね…
だがもうオイラの父としての役目は終わった…
次は娘が妻となり母となり家庭を大事にして 自分達の子供を後悔がないように育てれば良い… と思う
宴も終わりを迎える…
義理の息子
コイツは近所に住んでいたら子分決定なんだがな… 少し遠いからな いや 遠くても子分だな
同性のせいもあり気安く接する事が出来る
会うのは2回目だが 既に呼び捨てで命令できる気軽な関係
近くなら来年 仮面ライダーの映画を2人で観に行ったのにな
まあだが 遠くにいてもオイラの息子「お父様のオイラを大事にしろよ」と言ってやった…
そんな事を言えるのも義理でも息子だからだろう…
息子の嫁さんも義理の娘だが 呼び捨てには出来ないし くだらない冗談も言い難い… 異性だから気を遣ってしまう
まあ 自分の娘にすら言い難い事もあるから 男同士だと気楽なんだろうね
息子ズ
うお 3人でガンダムの映画を観に行きてー
本当 近所じゃなくて残念だわ
つう感じで 写真を撮りまくる
ファイティングポーズで
スタッフが笑っている
「人生は戦いだからな…」と呟くと…
「仰る通りです」
みんなが納得して 笑いから驚きに変わる… 適当な事を言っただけなのに感心されてしまった ウケるな
家の家族が4人揃うのも最後かも知れない そう思うと良い思い出になったよ…
息子と娘と 2人とも立派になった…
2人がいたから 非常識で出鱈目なオイラでも お父さんとして頑張ってこられた…
子供達には感謝しかない
もう少し良い親だったらと 自分でも良く思ったよ 親は子供を作れるが 子供は親を選べないからね…
ママちゃんと3人で…
最後は娘と…
小さな頃は懐いて 目に入れても痛くないほど可愛がり オイラの天使だった
いつしか大人になり 嫌われちゃったけどね…
駄目オヤジで ごめんねごめんねー
息子も娘も結婚し 2人の結婚式に出た…
2組とも一軒家に住み 親に頼る事もなく自立して生活し 仲良くやっている
2人とも オイラより立派な大人となり凄く安心している
息子のところでは孫が産まれ 抱っこして ジィジとも呼んでもらえた
普通の人の一生分の幸せを味わった気がする
もう オイラの役目をも終わったな… なんの未練もねえ… 燃えたよ… 燃え尽きたよ… 真っ白にな…
後はさ…
自分だけのために 誰の目も気にせず 我儘に生きてやる
…って 今でも充分我儘か